研究課題/領域番号 |
21K12368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 福岡女子大学 |
研究代表者 |
岩崎 慎平 福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (20708028)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | クラブバンク / 漁業 / 史的変遷 / 活動継続性 / ワタリガニ / マングローブガニ / 水産資源管理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、クラブバンクと呼ばれる水産資源管理手法に着目し、同手法の導入漁村を対象に社会水産調査を行い、漁業者主導の責任ある漁業の可能性を検証する。 クラブバンクとは、ゾエア幼生が孵出するまでの間、標識を用いて海に放流、または一定期間飼育した後に海に放流する等、カニの個体数を増やす漁業者主導の資源管理手法である。本研究では、クラブバンクを開発した日本、同手法の国家政策目標を打ち立てたタイを主対象に、①クラブバンクの史的展開の整理、②クラブバンクの活動実態の定量的評価、③クラブバンクの継続性を支える要因に関するケーススタディを行い、クラブバンクに基づく漁業者主導の水産資源管理モデルを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、クラブバンクと呼ばれる水産資源管理手法に着目し、同手法の導入漁村を対象とした社会水産調査を行い、漁業者主導の責任ある漁業の可能性を検証することを目的とする。クラブバンクとは、漁業者が抱卵ガニ(主にワタリガニ)を捕獲後、幼生が孵出するまでの間、抱卵カニを保護する取組のことを指す。本研究では、①「クラブバンクの取組が日本およびアジア(主にタイ)でどのように普及されたのか」(史的変遷の整理)、②「クラブバンクの運営を成功に導く要件とは何か」(成功・失敗要因の検証)の2点を本研究の学術的な問いとして設定し、新型コロナウイルスの感染状況に留意して、以下の取組を実施した。 本年度は、日本およびタイ・インドのクラブバンク導入団体(日本1団体、タイ17団体、インド2団体)を訪問し、①と②に関連するインタビュー調査を実施した。それらの結果から、例えば国の政策目標としてクラブバンクの普及を推進するタイでは、国際機関の支援のもとで団体数が大幅に増加する2001年以前、一部漁村において独自にクラブバンク活動が取り組まれていることを明らかにした。背景には、カニ漁獲量の減少はもとより、関係機関からの活動支援、タイ王室活動の影響、政府と漁業者との間で権限と責任が分担・共有される漁業共同管理の推進が挙げられる。次年度以降も文献収集および現地調査を行い、①と②の研究課題を整理・分析し、上記2点の問いについてより具体的に検証を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2022年度に予定していた国内現地調査の一部を実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の流行状況に留意して、日本およびタイ等で現地調査を適宜実施する。また、現地カウンターパートナーとの連携の下、オンラインで定期的なコミュニケーションを図り、情報収集に努める。
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