研究課題/領域番号 |
21K12372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
北川 秀樹 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (60360252)
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研究分担者 |
何 彦旻 追手門学院大学, 経済学部, 准教授 (10744021)
金 太宇 関西学院大学, 社会学部, 准教授 (10793945)
知足 章宏 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 准教授 (90525156)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 都市生活廃棄物 / 分別政策 / 生ごみ / プラスチック / 中国 / 台湾 / 分別 / 政策 |
研究開始時の研究の概要 |
中国では歴史的に都市生活ごみが埋め立て処理され、地下水、土壌汚染などさまざまな問題が懸念されてきた。ごみ減量化を目指し、ようやく2019年から上海を皮切りに全国でごみ分別政策が導入されることとなる。長年の懸案である都市生活ごみ問題が解決に向け動き出したこの時機をとらえ、分別処理に焦点を当てその効果、法政策制度設計、協働によるガバナンスなどの実態を把握し、その課題を分析するとともに、環境負荷低減の効果を考察する。ブラックボックスの中にあるともいえる社会主義・中国の最新の生活ごみ処理・リサイクルの実態と政策について日本、台湾と比較、分析する。
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研究実績の概要 |
前年度に引き続き新型コロナウィルスの感染拡大が収まらなかったため、中国現地での調査やインタビューを実施できなかった。また、ゲストを招聘しての国内での対面の研究会開催も困難な状況であった。このため、文献調査に加え、現地の研究者等に発表を依頼してオンライン研究会を開催することにより、中国や台湾の研究者や実務家(環境NGO、住民団体)との意見交換を行い、現地での状況を把握することに努めた。 中国では2018年から全国の46の重点都市においてごみ分別を強制的に実施することを打ち出し、リサイクル率を35%に引き上げるとともに、2020年までに先進的なモデルを作ることとして政策を強化している。オンライン研究会では研究者のみならず環境NGO関係者からも報告を聴取し、住民サイドからの課題を一定程度把握できた。これら研究会を通じ、上海市、西安市のごみ分別の現状を把握できたが、いずれもコロナ禍でのロックダウンの影響などにより、ごみの分別については顕著な進展はなく、むしろ停滞しているとの感触を得た。 また、比較考察のため、日本と台湾の事例を調査した。日本では先進的な地方自治体(新潟県長岡市、名古屋市、北九州市、福岡県大木町など)に出張し、現地調査と担当職員へのインタビューを行った。また、台湾関係者との日台ワークショップ(現地、オンライン)に参加し、台湾でのプラスチックをはじめとした廃棄物削減の動向について一定の知見を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
中国での現地調査、インタビューを実施できなかった。また、新型コロナウイルスの感染拡大により中国での分別については目立った進展は見られず、政策の分析、評価に必要な有益な情報の入手に至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年夏に訪中し、現地研究者の協力を得て複数都市の団地などのごみ分別現場、処理場などを視察し、関係者にインタビューを行う予定である。また、現地においてワークショップを開催し意見交換を行うことを予定している。 生ごみの処理・リサイクルについては、日本や韓国の先進事例との比較考察を行い、政策の実効性を高める方策を考察する。
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