• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

世界商品とアグロフォレストリー:生態人類学的アプローチによる地域間比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K12404
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分80010:地域研究関連
研究機関京都大学

研究代表者

安岡 かがり (四方篝)  京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 特定研究員 (80750421)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードアグロフォレストリー / 熱帯林 / 世界商品 / NTFPs / アフリカ / 東南アジア / ラテンアメリカ / カカオ・茶・コーヒー / 人と自然の関係 / 人と自然のインタラクション
研究開始時の研究の概要

熱帯アフリカ、東南アジア、ラテンアメリカの熱帯湿潤地域で実践されている「世界商品」を栽培するアグロフォレストリー(AF)を対象として現地調査を実施し、AFシステムにおける生態景観の多様性創出の要因を地域間比較によって明らかにする。具体的には、カメルーンのカカオAF、タイのチャAF、パナマのコーヒーAFを対象とし、多様な樹種からなるアグロフォレストリーの景観が創出・維持される要因について、生態学的側面ならびに社会経済的背景をふまえながら比較・分析する。世界商品の栽培が森林保全ないし生物多様性保全に貢献する方途を探り、将来の持続的資源利用のポテンシャルを見出していくことが目標である。

研究実績の概要

本研究の目的はカメルーンのカカオ・アグロフォレストリー、タイのチャ・アグロフォレストリー、パナマのコーヒー・アグロフォレストリーを対象とし、それぞれの地域のアグロフォレストリー・システムにおける生態景観の多様性の創出にかかわる要因を、生態学的側面や社会・経済的背景をふまえながら明らかにすることである。
令和5年度は、関連分野の研究者とのディスカッションをおこなうとともに、これまでカメルーンで収集したデータの整理・分析をおこない、学会ならびに論文として発表した。
現在、カメルーンの調査対象地域では10種類以上の非木材林産物(NTFPs)が取引されているが、これらは当該地域のカカオ・アグロフォレストリー内で観察される樹種や植物に由来するものも含まれている。52か月に渡る現地調査の結果、もっとも市場で取引されているのは、Ricinodendron heudelotiiの果実から採取されるナッツ(kernel)であることが明らかになった。この樹種はアグロフォレストリー内でも頻繁に観察され、一年を通して価格が安定しているため、カカオの端境期等、住民の現金収入源としてのポテンシャルが高い。
また、農村部と都市部で実施した食事調査の結果、森林由来のNTFPsは、生産地域よりも都市部や他地域で頻繁に利用・消費されていることが明らかになった。このことから、アグロフォレストリーの樹種構成は、生産地域だけでなく他地域の食文化によっても影響される状況が示唆された。
来年度以降は、カメルーンの熱帯林地域で見られるような現金収入源となるアグロフォレストリー構成樹種の台頭が、地域住民の農地管理にどのような影響を及ぼすのかを明らかにするとともに、他の熱帯林における同様の動きについても調査を進めたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響で、調査計画が変更になったため。

今後の研究の推進方策

令和5年度までは、コロナ禍の影響や、エフォート配分との兼ね合いで、現地での調査を実施できない状況が続いていた。令和6年度からは研究計画を改めて練り直し、現地調査を実施する予定である。また、関連分野の研究者と研究会を実施してディスカッションを深め、熱帯地域のアグロフォレストリーにかんする総説を執筆する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (3件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] IRAD(カメルーン)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] The State of Non-Timber Forest Products Trade in Yokadouma, Southeast Cameroon, 2018-20222023

    • 著者名/発表者名
      Shikata-Yasuoka K, Yasuoka H, Toda M, Hirai M, Shioya A, Alidou L & Ndo E
    • 雑誌名

      African Study Monographs. Supplementary Issue.

      巻: 62 ページ: 105-121

    • DOI

      10.14989/286830

    • ISSN
      0286-9667
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] NTFPs trading in southeastern Cameroon2023

    • 著者名/発表者名
      Shikata-Yasuoka, Kagari, M. Toda, A.Shioya, A. Lytti and E.D.G.Ndo
    • 学会等名
      COMECA International Conference
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Seasonings originated in southeastern Cameroon and their demand: from dietary survey among ethnic groups2023

    • 著者名/発表者名
      Shikata-Yasuoka, Kagari, M. Toda, A.Shioya, A. Lytti and E.D.G.Ndo
    • 学会等名
      COMECA International Conference
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 女性から見るアフリカ熱帯雨林の暮らしと保全:カメルーン東南部でのフィールドワークより2022

    • 著者名/発表者名
      四方篝
    • 学会等名
      「森から世界を変えるプラットフォーム」×「森林・林業ウーマン@海外部」コラボセミナー「森林とジェンダー」
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] カメルーン東南部熱帯雨林の農村地域における非木材林産物(NTFPs)の流通・市場2021

    • 著者名/発表者名
      四方篝・戸田美佳子・塩谷暁代・平井將公
    • 学会等名
      日本熱帯農業学会第130回講演会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] Utilization and Potentials of Non-Timber Forest Products and Wildlife in Southeast Cameroon II. (African Study Monographs Supplementary Issue No. 622023

    • 著者名/発表者名
      Yasuoka H. & Shikata-Yasuoka K
    • 総ページ数
      177
    • 出版者
      The Center for African Area Studies, Kyoto University
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 伊藤詞子編『生態人 類学は挑む session6 たえる・きざす』2022

    • 著者名/発表者名
      四方篝・藤澤奈都穂・佐々木綾子
    • 総ページ数
      52
    • 出版者
      京都大学学術出版会
    • ISBN
      9784814004409
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 「アグロフォレストリーとともに生きる:チャ・コーヒー・カカオ栽培の事例より」伊藤詞子編『生態人類学は挑む session6 たえる・きざす』2022

    • 著者名/発表者名
      四方篝・藤澤奈都穂・佐々木綾子
    • 出版者
      京都大学学術出版会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [備考] 中部アフリカ研究 in KYOTO

    • URL

      https://sites.google.com/view/casinkyoto/

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書 2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi