研究課題/領域番号 |
21K12472
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 佐世保工業高等専門学校 |
研究代表者 |
堀江 潔 佐世保工業高等専門学校, 基幹教育科, 教授 (20390536)
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研究分担者 |
真部 広紀 佐世保工業高等専門学校, 基幹教育科, 准教授 (10249881)
上田 真梨子 佐世保工業高等専門学校, 基幹教育科, 准教授 (40509600)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 歴史文化観光資源 / 文化財活用 / 地域活性化 / 離島振興 / キリシタン関係遺跡 / 近代化遺産 / 戦争遺跡 / 仮想旅行 / UAV |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウィルス終息後の「観光ブーム」到来が予測される中、オリンピックや万博など外国人観光客が見込まれる大イベントが日本で予定されている。この好機に長崎県下の離島の経済振興を図るため、ドローン空中撮影動画や3Dモデルを活用した歴史文化観光資源の紹介Webページを作って世界に発信し、インバウンド需要拡大を目指す。ドローン空中撮影動画や3Dモデルを製作し、概要説明や城門など重要観光ポイントに英語解説を付け、英語圏の外国人に対し発信力の高いWebページを作り情報発信モデルを構築する。以上の事業を高等教育機関の教職員と学生、地元起業者、地方自治体の文化財・観光の担当係、地域住民の協働で実施する。
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研究実績の概要 |
本研究は、ドローン空中撮影動画や3Dモデル、英語解説などを用いて長崎県内の歴史文化観光資源の効果的な発信方法を研究し、英語圏の外国人観光客増加による離島の経済振興に資することを目的とする。その達成に向けて、(1)長崎県内の離島の魅力を発信できる歴史文化観光資源の発見(再発見)と選定、(2)(1)で選定した歴史文化観光資源のドローン空中撮影、動画編集、3Dモデル製作、英語解説やWebページの作成などを行い、インバウンド需要拡大に向けての情報発信モデルの構築を目指している。 令和4年度は、長崎県内の調査対象地として対馬島(対馬市)、平戸島・度島(平戸市)、黒島(佐世保市)などを選び、各島における歴史文化観光資源の踏査を実施した。その中でいくつかの歴史文化観光資源となる史跡や遺跡を選定し、ドローン空中撮影及び写真測量用画像の撮影を実施し、それをもとに3Dモデルを製作した。 研究進捗の過程において、初年度に着目した①近代化遺産に加えて、令和4年度は長崎県の歴史文化観光資源として重要である②キリシタン関係遺跡の観光資源価値の高度化を目指すための踏査を実施し、現状把握と資源価値の発信法の検討を進めた。①については針尾送信所(佐世保市)、片島魚雷発射試験場跡(川棚町)、旧黒石原陸軍飛行場跡(熊本県合志市)、杵島炭鉱変電所跡(佐賀県大町町)、大島砲台跡(福岡県宗像市)、響灘沈艦護岸(同県北九州市)、伊田竪坑櫓・第一・第二煙突(同県田川市)など、②については原城跡(南島原市)、上のテッペス教会跡(平戸市)、野々川郷キリシタン墓碑群(波佐見町)、東光寺隠れキリシタン観音(佐賀県武雄市)、誕生院マリア観音菩薩(同県鹿島市)などの踏査・見学を実施し、それぞれについてより効果的な発信法の検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度の研究計画としては、前年度に延期していた下五島(五島市)に加え、対馬島(対馬市)と上五島(新上五島町)を主たる研究対象地域に定め、現地踏査、ドローン空中撮影、動画編集、3Dモデル製作、英語解説の作成、Webページの試作を予定していた。 しかし年度前半期には新型コロナ感染の広がりにより離島への入島を自粛したこと、また研究究協力者とスケジュールを合わせて12月に予定していた上五島での調査が大雪により、また1月に予定していた下五島での調査が雨天により、それぞれ延期せざるを得なかった。さらに再日程調整で予定していた2月の調査も、雨天で延期を余儀なくされた。これらが原因となり、研究の進捗に遅れが生じている。 また、年度当初に新規購入した日本製ドローンがテスト飛行中に故障し、修理のため長期間、使用できなかった。これも研究遂行が滞った要因の一つである。 令和5年度には、上五島と下五島での調査を早期に実施し、研究進捗に努めていくとともに、前年度に始めた観光資源化に困難が伴う近代化遺産の測量調査法の研究を並行して進め、歴史文化観光資源の効果的な発信法を導き出していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度の研究計画としては、研究対象地域としている小値賀島(小値賀町)に加え、延期している上五島(新上五島町)・下五島(五島市)、さらに的山大島(平戸市)を加え、これまで同様に現地踏査、ドローン空中撮影、3Dモデル製作を進めるとともに、進捗に遅れのある英語解説の作成、Webページの試作を進める。 令和4年度末に、英語解説作成の中心となる予定としていた研究分担者が退職により分担者から外れた。これへの対応としては、同僚の英語科教員に、研究協力を依頼することを予定している。加えて、Webページ試作については、データサイエンスを専門とする同僚教員に研究協力を依頼しており、研究進捗に努めていく。
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