研究課題/領域番号 |
21K12475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 東洋大学 (2022) 筑波大学 (2021) |
研究代表者 |
武 正憲 東洋大学, 国際観光学部, 教授 (30724504)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 観光資源管理 / 観光ガイド / 世界自然遺産 / 小笠原 / エコツーリズム / ガラパゴス |
研究開始時の研究の概要 |
わが国の世界自然遺産登録地では観光ガイド登録制度が運用されている。登録される観光ガイドは経済的利益を得つつ、当該地域の環境保全に貢献することが期待されている。本研究は世界自然遺産登録地小笠原を事例に、観光ガイド登録制度が観光ガイドの経済的便益確保と環境保全を両立しているかを、社会科学的調査手法によって管理者側と観光ガイド側の両側面から課題を明らかにすることを目的とする。管理者側と観光ガイド側の双方の登録制度に対する期待の共通点と差異を明確化することで、世界自然遺産登録地における利用と保全の両立を実現するための具体的課題を示し、観光ガイド登録制度を活用した資源管理モデルを提案する。
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研究実績の概要 |
わが国の世界自然遺産登録地では観光ガイド登録制度が運用されている。登録される観光ガイドは経済的利益を得つつ、当該地域の環境保全に貢献することが期待されている。本研究は世界自然遺産登録地小笠原を事例に、観光ガイド登録制度が観光ガイドの経済的便益確保と環境保全を両立しているかを、社会科学的調査手法によって管理者側と観光ガイド側の両側面から課題を明らかにすることを目的とする。管理者側の調査では、登録制度の成立経緯と現状を把握し、観光ガイドに対する環境保全の期待や意向を確認する。観光ガイド側の調査から、登録制度で得られる経済的便益の有無や環境保全意識および行動の範囲を明らかにする。管理者側と観光ガイド側の双方の登録制度に対する期待の共通点と差異を明確化することで、世界自然遺産登録地における利用と保全の両立を実現するための具体的課題を示し、観光ガイド登録制度を活用した資源管理モデルを提案することを目指す研究である。 小笠原で実施されている観光ガイド登録制度を対象に、文献調査を行った。小笠原世界自然遺産登録地内には、南島および母島石門の東京都自然ガイド制度(陸域ガイド)と国有林生態系保護地域入林許可者制度という管理者の異なる観光ガイド登録制度が存在することが確認できた。それぞれ管理者が異なり、運用目的が異なることが示唆された。さらに、エコツーリズム先進地であるガラパゴス諸島における観光ガイド登録制度について文献調査を実施し、日本の観光ガイド登録制度に比べると厳しい制約条件があることが明らかとなった。国内で発行される学術論文を対象に、観光ガイドに関する研究論文を網羅的に収集し、観光ガイドに期待される役割についての情報収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の影響により、現地調査を予定通りに実施することができなかった。さらに、年度途中における異動に伴い、業務内容が大きく変わり、研究を遂行する十分な時間をとることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度実施できなかった小笠原での現地調査を行い、環境省および林野庁といった行政機関へのヒアリング調査によって登録制度の成立経緯と現状を把握する。 文献調査によって、それぞれの管理者が運用する登録制度で登録者が異なることが明らかになったことを考慮し、各登録制度における観光ガイドに対する環境保全の期待や意向の差異の比較検討を継続する。小笠原諸島以外の世界自然遺産登録地における登録ガイド制度に関する情報収集を行い、比較対象地を選定する。文献調査等で得られた研究成果をまとめ、学術論文や学会等で発表するための準備を行う。
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