研究課題/領域番号 |
21K12530
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 公益財団法人高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
青柳 秀樹 公益財団法人高輝度光科学研究センター, ビームライン技術推進室, 主幹研究員 (20416374)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 光ビーム位置モニタ / パルス・モード計測 / マイクロストリップライン / 放射光ビームライン / ダイヤモンド・ヒートシンク / ダイヤモンド検出素子 |
研究開始時の研究の概要 |
大型放射光施設SPring-8 などの高輝度放射光ビームラインでは、検出素子が過酷な熱負荷に曝されるため、放射光ビームのパルス毎の位置計測は実現されていない。本研究では、ダイヤモンド半導体検出素子の電極をマイクロ・ストリップラインに成型した受光素子を新しく開発し、かつ、発生した単パルス信号を歪ませることなく超高真空容器の外に送信するパルス信号伝送路の耐熱性を向上させることにより、放射光ビームのパルス毎の位置計測を目指す。
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研究実績の概要 |
大型放射光施設SPring-8の偏向電磁石ビームラインに比べ格段に放射光強度の高い挿入光源ビームラインにおいて、パルス毎の位置計測を可能とするパルス・モード計測型光ビーム位置モニタの性能評価に取り組んだ。今年度は、(a)位置感度の評価、(b)分解能の評価、及び、(c)ユーザー運転中のTop-up入射時のビーム振動の観測について以下のような成果が得られた。 (a)位置感度:蓄積リングのビームシェーカを用いて水平/垂直方向にベータトロン振動を励起することにより評価して、蓄積リングのシングルパスBPMとの比較において、垂直方向、水平方向ともに良い線形性を確認した。 (b)分解能:帯域 4GHzのオシロスコープにて、水平 4.5 μm std/垂直 4.5 μm std の値が得られた。オシロスコープ内蔵の機能を利用して帯域をデジタル的に 200MHz に設定した場合、水平 1.7 μm std/垂直 1.2 μm std まで高められることが分かった。ローパスフィルターを用いるとハルス長が伸びるが、バンチ間隔が広い場合には、高速 ADC でパルス波高を読み出しやすくなることが期待できる。 (c)入射時のビーム振動観測:ユーザー運転中に2種類のフィリンングパターンでパルス毎のビーム振動を観測した。"203 bunches mode(バンチ間隔23.6 ns)"においては、蓄積される全パルスを個別に観測した。また "11/29-bunches + 1 bunch mode(5 mA孤立バンチ)" においては、入射パルスが入射後約500μsに亘り振動が継続することを観測した。 これらの結果は、本モニタの実用性を示すものである。また、これらの評価実験を通じて高熱負荷に対する耐久性も確認することが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
放射光強度が格段に高い挿入光源ビームラインにおける評価実験において、光電子放出型の検出器を利用した場合でも、目標とする分解能(10μm以下)が得られることが明らかとなった。
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今後の研究の推進方策 |
放射光ビームラインにおける光位置モニタは、電子ビームの動態を診断する役割だけでなく、利用実験に直接的に資することも求められる。今後は、高周波回路を改良することなどで、より効果的なパルス毎のビーム位置の信号生成を目指す。
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