研究課題/領域番号 |
21K12538
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有馬 秀彦 九州大学, 工学研究院, 助教 (20253495)
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研究分担者 |
森 義治 京都大学, 複合原子力科学研究所, 特任教授 (30124176)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 電磁石開発 / 磁場測定 / 軌道解析 / 垂直軌道推移 / 固定磁場 / 円型加速器 / 垂直軌道変位固定磁場加速器 / 集束系電磁石 / 電磁石 / 電子源 / 加速器 / FFA |
研究開始時の研究の概要 |
将来の大強度・高エネルギー加速器の候補の一つとして現在検討中の新方式円形加速器では、加速に伴い周回ビーム軌道が垂直方向に変位する「垂直軌道変位固定磁場加速器(VFFA)」の実用化が不可欠である。しかしながら、未だVFFAの原理検証機の開発例はない。そこで、VFFA原理検証機としての小型電子VFFA開発に向けて、垂直方向に特殊な磁場分布を有する電磁石から構成されるビーム集束系を設計開発し、VFFAを利用した新方式加速器実現のための諸データを得ることを目指す。
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研究成果の概要 |
新方式による高エネルギー大強度円型加速器の実現に不可欠な、未だ開発例のない垂直軌道変位固定磁場加速器(VFFA)の原理検証に向けて、VFFA集束系を構成する電磁石設計手法の構築を目指した。世界初のVFFA原理検証機となる電子VFFA開発のため、多段コイルによって構成されるマルチコイル型電磁石を採用した。数セル分の電磁石で構成した集束系において、磁石間の漏れ磁場を含む3次元磁場測定を行い、安定なビーム軌道を得るための最適な電流分布を決定する設計手法の確立に取り組んだ。今後のビーム輸送実験をはじめとするVFFA原理検証実験につながる電磁石設計のための基礎データを得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加速に伴いビーム軌道が垂直に移動する円型加速器であるVFFAの原理検証は未だ前例がない。VFFAの原理検証にはビーム進行方向に対し垂直方向に指数関数的に変化していく複雑な磁場分布を有する電磁石を開発する必要があり、そのような電磁石開発例も報告されていない。VFFA電磁石の設計手法の構築や、磁石間の漏れ磁場や水平及び垂直方向の軌道の結合を考慮したビーム軌道解析により得られる成果は、VFFAの原理検証につながる基礎データの取得につながり、VFFA原理検証機開発研究の進展はもちろん、将来の高エネルギー大強度円型加速器実現への寄与のみならずその利用による波及効果も期待できる。
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