研究課題/領域番号 |
21K12573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 愛知淑徳大学 (2023) 名古屋文理大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
吉川 遼 愛知淑徳大学, 人間情報学部, 助教 (70811165)
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研究分担者 |
八嶋 有司 名古屋文理大学, 情報メディア学部, 助教 (10751597)
彦坂 和里 名古屋文理大学, 情報メディア学部, 助教 (70805580)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | Webデザイン / 仮想現実 / 複合現実 / UIデザイン / UXデザイン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、没入感・臨場感といったVR空間の特性を活用した新たなWeb閲覧体験に向けて、既存言語でコーディングされた平面的なWebコンテンツをVR空間向けに再解釈・最適化するためのアプリケーションを開発する。
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研究実績の概要 |
2023年度は,(1)主に開発したVR向けWebブラウザアプリケーションを用いた立体的なWebページの閲覧がWebページの内容理解に与える影響の分析,ならびに(2)分析結果を踏まえたアプリケーションの機能改善ならびに新規機能追加の2点を実施した. (1)に関しては,開発したWebブラウザアプリケーションと既存のVR向けWebブラウザアプリケーションとの閲覧時間の差と理解度の間の相関分析を実施し,閲覧時間の差と理解度の間に有意な相関は見られなかったものの,実験内でのインタビューよりアプリケーション内で視点を自由に移動させて閲覧できる点において,能動的な閲覧行動を促す可能性が示唆された. また(2)に関しては,(1)の実験時に立体的に提示されたWebページ内の文字要素が他要素と重畳表示されることによる可読性の低下が問題となっていたことを踏まえ,テキストの表示方法を変更した.また各要素の重畳時の表示方法の再検討をおこなった.併せて,HTML要素をアプリケーション内で3Dオブジェクトに変換する手法においても,現状のスタイルシート内にて指定された座標位置や幅・高さの絶対値を用いた方法から,HTML内の各要素に指定したclass属性値ならびに親要素や兄弟要素に応じ,要素の座標や幅・高さを相対的に設定し,3Dオブジェクトを生成する手法に変更した.この変更により,相対値を用いたコーディングが主流となっている現状のWebデザインに即した形での3Dオブジェクト生成が可能となった. (1)の研究結果に関しては,日本教育工学会2023年秋季全国大会において,(2)の研究結果に関しては,情報処理学会シンポジウムインタラクション2024において,それぞれ発表している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
開発に用いているVRデバイスの仕様変更に伴い,機能改善・追加機能の実装に想定以上の日数を要したこと,ならびに研究代表者と共にアプリケーション設計・評価分析を担当していた研究分担者が退職したことから,評価分析にも想定以上の日数を要した.そのため,当初の予定よりも進捗状況がやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究知見を踏まえ,特にVR空間内のWebページレイアウトにおいて複数のレイアウトパターンを用いた実験を複数回実施する.各実験結果の分析から,どのようなレイアウトがVR空間内のWebページを閲覧する際に適しているのかを明らかにし,本研究課題の目的である「VR空間内におけるWebデザイン原則」の一つとして提示していく. また,引き続きアプリケーションの機能改善にも取り組み,アプリケーションとしての完成度も高めていく.
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