研究課題/領域番号 |
21K12608
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
佐藤 敬子 香川大学, 創造工学部, 准教授 (30647889)
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研究分担者 |
滝本 裕則 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (10413874)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 視覚的注意 / 中心視 / 周辺視 / 高齢者 / 色覚 / 視覚探索 / 色知覚 / 加齢 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,実世界における高齢者の視覚探索プロセスを,頭部搭載型ディスプレイを利用したバーチャルリアリティ(VR)空間において,視野の色情報を操作する実験によって明らかにすることである。実世界では,中心視や周辺視を利用して効率的に視線を誘導しているが,従来の単純な視覚刺激では,視野上の位置に応じて探索がどのように促進あるいは抑制されるかを明らかにするには限界がある。この限界に対し,VR空間での視線拘束的移動窓パラダイム(注視領域とそれ以外の領域で色情報を操作する技法)を用いる。これにより,実世界を想定した探索において,色てがかりによって高齢者の視線がどのように誘導されるのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,実世界における高齢者の視覚探索プロセスを,頭部搭載型ディスプレイを利用したバーチャルリアリティ(VR)空間において,視線拘束的に視覚情報を操作する実験によって明らかにすることである.具体的には,VR空間でのシーン画像呈示と,視線拘束的移動窓パラダイム(注視領域とそれ以外の領域で視覚情報を操作する技法)によってアプローチすることであった. 研究期間の3年目は,VRとヘッドマウントディスプレイ(HMD)に搭載されたアイトラッキングを用い,視線追従レンダリング(観測者の視線を計測し,視線に応じてリアルタイムで呈示場所の制限や色情報を操作した画像を生成する手法)の実装に取り組み,主に30名ほどの若年者を対象とした実験により,そのトラッキング精度を検証した.実装はunityとC#により行い,アイトラッカーで得た視線ベクトルに基づいて,あらかじめ設定した中心視領域のみをフルカラー,周辺領域では脱彩(彩度を下げる)されるようなリアルタイムレンダリングを実装した. 実験では,シーンに関する記憶タスクを課した状態で周辺視野の色情報を除去し,参加者が周辺視野の彩度低下に気づくかどうかを調べ,さらに周辺視野の色情報を除去しても気づかない閾値を調査し,現実シーンにおける周辺視の色知覚特性を明らかにした.さらに,今後の実験に必要な,HMDを利用した視線拘束的移動窓パラダイムの精度を確保することができたと考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究3年目は,VRとHMDに搭載されたアイトラッキングを用い,視線追従レンダリングの実装に取り組み,主に若年者を対象とした実験により,そのトラッキング精度を検証した.結果から,フルカラーとグレースケールとの境界にぼかす領域を追加していたことにより,レンダリング処理に50ms ほどの呈示遅延が生じていたことから,注視点と画素の距離に応じて,ガウス関数による処理を行うことでレンダリング方法を改良し,結果的に呈示遅延を20ms程低下することができた.一方で,3年目の研究成果については、追加実験の実施や論文投稿ができなかったため、研究期間を延長して4年目に最終年度として成果の公開に取り組む予定である.
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を延長して4年目に最終年度として成果の公開に取り組む予定である.HMDでの視線拘束的移動窓実験の実装は完了したため,初年度に実施したプログラムを用いて高齢者への実験を進めていく.これにより,実世界を想定した探索において,視野上の色てがかりによって高齢者の視線がどのように誘導されるのかを若年者と比較しながら調査する.
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