研究課題/領域番号 |
21K12638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 明石工業高等専門学校 |
研究代表者 |
細川 篤 明石工業高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (00321456)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 海綿骨 / 圧電信号 / 超音波 / 数値シミュレーション / 非侵襲測定 |
研究開始時の研究の概要 |
超音波照射による骨折治療が行われているが、その効果を向上させるためには、骨生成の物理的メカニズムを十分に理解する必要がある。骨生成には骨が有する圧電特性が関係すると考えられているが、超音波(高周波)帯域における骨の圧電特性について明らかになってきたのは近年である。特に、多孔性構造を有する海綿骨の圧電特性は、その測定の困難さから、ほとんど分かっていない。 研究代表者は、切り出した(in vitroでの)海綿骨試料を用いて、超音波照射時の圧電特性の測定を行っている。本研究では、非侵襲測定(in vivo測定)の前段階として、海綿骨が皮質骨で囲まれた元の状態のまま(in situ)での測定を行う。
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研究成果の概要 |
PE-FDTD(圧電-時間領域差分)法を用いて、超音波照射によって海綿骨で発生する圧電信号の数値シミュレーションプログラムを作成することができた。このプログラムによって、海綿骨単体における圧電信号の特性に加えて、実際のin situに近い状態での海綿骨における特性について検討することができた。具体的には、海綿骨の深い箇所における圧電信号の発生や海綿骨表面に存在する皮質骨層が圧電信号に及ぼす影響について検討を行った。これらの検討結果として、in situでの海綿骨における圧電信号の観測を行うためには、新たな方法を考案・開発する必要があると結論付けた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超音波照射による骨折治癒の促進はすでに実用されているが、海綿骨が大部分を占める関節骨の骨折に対してはまだ用いられていない。また、骨折治癒(骨生成)には骨が有する圧電性が関係していると考えられているが、超音波(高周波)帯域での骨、特に複雑な多孔性構造を有する海綿骨の圧電特性は十分に解明されていない。 本研究成果で得られた海綿骨で発生する圧電信号の特性は、既存研究では見られなかった新規性が高いものであり、海綿骨での骨生成メカニズムの解明に有用であると言える。また、in situの海綿骨に近い状態での特性の検討は、超音波照射による関節骨骨折の治癒方法の確立につながるものであると考えられる。
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