研究課題/領域番号 |
21K12641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
菊地 千一郎 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (60323341)
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研究分担者 |
土屋 謙仕 長野保健医療大学, 保健科学部, 准教授 (10807423)
福田 正人 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20221533)
武井 雄一 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (30455985)
桜井 敬子 群馬大学, 医学部附属病院, 技術専門員 (40868692)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 生体医工学 / 脳機能イメージング / 高次脳機能障害 |
研究開始時の研究の概要 |
高次脳機能障害のリハビリテーション経過中の脳活動変化を反復計測することは、客観的で詳細な検証のために有用であるが、認知課題の反復計測からもたらされる馴化による脳活動低下は、脳機能検査の大きなアーチファクトとなる。先行研究では、強力な言語的葛藤が持続するストループ課題を刺激課題として使用することで、馴化に強くなることが示されている。しかし、単一の課題しか選択できない状況では、高次脳機能障害の多様な病態には対応できない。本研究では、「二重過程理論」「自発的回復」「関心領域の設定」「ネットワーク解析」という多角的なアプローチにより、ストループ課題以外でも馴化に強い脳機能検査法を開発をめざす。
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研究実績の概要 |
高次脳機能障害のリハビリテーション経過中の脳活動変化を反復計測することは、客観的で詳細な検証のために有用であるが、認知課題の反復計測からもたらされる馴化による脳活動低下は、脳機能検査の大きなアーチファクトとなる。非侵襲な近赤外線スペクトロスコピー検査を用いた先行研究で、応募者らは、強力な言語的葛藤の持続、という特性を持つストループ課題が反復計測による馴化に強いことを見出した。しかし、単一の課題しか選択できない状況では、高次脳機能障害の多様な病態には対応できない。本研究では、「二重過程理論」「自発的回復」「関心領域の設定」「ネットワーク解析」という多角的なアプローチにより、ストループ課題以外でも馴化に強い脳機能検査法を開発する。反復計測が可能で、かつ、バリエーションに富む脳機能検査法の開発は、多様な病態からなる高次脳機能障害にむけた有効な対策のひとつとなる。二重過程理論による活動の鋭敏化を狙い、対象を2群にわけた。否定刺激群には緊急地震速報の警告音を提示した。中立刺激群には通常の検査を行った。全体として合計27名の健常成人に検査を施行した。否定刺激群は、検査内の馴化が認められるが検査間の自発的回復の効果がある一方、中立刺激群は検査間の馴化がより認められる傾向があった。このことから、検査に伴う情動的な刺激は馴化の様相にある程度の影響を与えることが明らかとなった。刺激提示の様式により馴化の形式に差が生じる。この適性をよりよい検査デザインのために応用可能と思われた。本研究の成果は臨床神経生理学会、北関東医学会総会で発表された。
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