研究課題/領域番号 |
21K12642
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
芳澤 暢子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (10402314)
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研究分担者 |
上田 之雄 浜松ホトニクス株式会社, 中央研究所, 研究主幹 (30393987)
小倉 廣之 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (50402285)
五島 聡 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90402205)
小泉 圭 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (90444356)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 近赤外光 / 乳房 / 3次元的画像再構成 / TRS |
研究開始時の研究の概要 |
6波長の近赤外光を使用した時間分解分光装置(TRS; time-resolved spectroscopy)では、ヘモグロビン濃度、水分量および脂肪量を非侵襲的に測定可能である。この装置は定量的な測定が可能ではあるが、生体においては減衰等の影響により、現時点では定量の精度は不十分である。まずファントムを作成してデータを収集し、3次元的な画像再構成のアルゴリズムを構築する。さらにこの装置を超音波装置と併用して乳癌においてデータを取得し、測定方法および画像再構成方法を改良し、測定部の正確なヘモグロビン濃度、水分・脂肪量の測定を行い、乳癌診療における新たなバイオマーカーとすることを目指す。
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研究実績の概要 |
6波長の近赤外光を用いた時間分解分光装置TRS-21-6Wによる乳房の計測データを3次元的・定量的に表示できるようにするため、引き続きファントムの作成、計測を行った。生体を模擬するため水分量と脂肪量、ヘモグロビンに吸収の近いインク等を使用した光学ファントムを作製、改良し、計測した。ファントムは2層構造で、深層には胸壁を模擬した層を作成、浅層には乳房を模擬した脂肪層を作成した。光源検出器間距離を変えてライン状にデータを取得しこれらのデータから3次元的に画像再構成するラインスキャンでは、二層構造が描出された。腫瘍を模擬した立方体を入れたファントムも作成し2次元的な計測を行い、腫瘍の深さが測定値に影響することが推測される結果となった。ファントムでは、水、脂肪への影響が強い範囲の波長の吸収値の調整に課題があり、さらなる改善を目指して改良を続けている。 また、6波長での健側乳房の計測値について論文を作成した。さらに、ラインスキャンの結果を国際学会で発表した。 これに並行して、浜松医科大学において、術前薬物療法による腫瘍部の変化を近赤外光で評価するための特定臨床研究を行い、現在までに5例の計測を行った。この際、光で計測可能な成分をdual energy CTで解析される数値と比較するため、CTの画像解析ツールの最適化を行った。 更に、光データの正確な3次元表示を行うため、これまでに収集した光計測データと、MRIおよびdual energy CTによる解析値を比較検討する研究を開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ファントムの作成は概ね順調に進んだ。 乳癌患者の光計測においては、特定臨床研究開始までに時間を要し、また症例登録数が予想よりもやや少なかった。
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今後の研究の推進方策 |
ファントムの調整をさらに進め、既知の成分量を有した2層および腫瘍構造を含むファントムでの計測、画像再構成の改良を行う。深部方向への感度の低下等から補正を検討し、3次元的により既知の値に近づくよう、画像再構成法の改良を進める。 特定臨床研究で行っている研究では、薬物療法前後の乳癌患者の光計測データ収集を続ける。既に開始した光計測データとdual energy CTやMRIで測定される物質の濃度の比較検討を元に、新たに収集される光データの画像再構成の改良を行い、この結果と病理や化学療法の効果との比較検討を行う。
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