研究課題/領域番号 |
21K12652
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 埼玉工業大学 |
研究代表者 |
山崎 隆治 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (40432546)
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研究分担者 |
菅本 一臣 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座教授 (40294061)
中島 義和 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (40343256)
佐原 亘 大阪大学, 医学部附属病院, 特任講師(常勤) (80706391)
玉城 雅史 大阪大学, キャンパスライフ健康支援・相談センター, 助手 (90837535)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 機械学習 / 深層学習 / 骨関節診断 / 手術支援 |
研究開始時の研究の概要 |
関節外科領域において、人工関節を含む骨関節の診断や治療の方針・意思決定の際には、関節の形態や解剖学的構造だけでなく、運動機能を正確に把握することが重要である。これまで、医用画像をベースとした特に運動機能評価において、骨のみの計測・解析に特化した研究が多く、靭帯や筋肉・腱の評価、もしくはそれらの情報を活用して、診断や手術支援、治療後の予測といった医学利用(医療意思決定への応用)には至っていなかった。そこで本研究では、骨や関節に付随する靭帯や筋肉・腱の情報を付加した筋骨格統計モデルを構築・利用し、形態と運動機能情報を統合した機械学習・深層学習に基づく骨関節診断・手術支援システムの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
形態と運動機能情報を統合した機械学習・深層学習に基づく骨関節診断・手術支援システムの開発を最終目標として、本年度(令和5年度)は、(1)筋骨格統計モデルのさらなる改良、および解析結果の多分類化と臨床スコア・手術情報との関連付け、(2)機械学習・深層学習に基づく骨関節診断・手術支援システムのプロトタイプの拡張、改良を行った。 筋骨格統計モデルのさらなる改良については、追加データを含めて専門の整形外科医の協力のもと、形状モデル化のための骨関節への靭帯や腱などの解剖学的特徴の埋め込みや、運動機能モデル化のための靭帯・腱の長さなどの計測を引き続き行い、関節の多様性を表現する筋骨格統計モデルの精度をさらに高めた。人工膝関節と膝関節の両関節については、骨関節形状や動態解析結果に基づき、正常な解析データとそれ以外のデータの2クラス(正常、異常クラス)分類を行うとともに、異常クラスの中で、人工膝関節は手術方式(人工関節の設置状態や靭帯切除の有無など)、膝関節は疾患(変形性関節症や靱帯損傷など)ごとの多クラスの分類をさらに試みた。また、人工膝関節、膝関節、および肩関節を含む汎用的な筋骨格統計モデルの改良、拡張を行った。 改良・拡張を行った筋骨格統計モデルを、2次元/3次元画像位置合わせ技術を用いた関節3次元動態解析システムに導入し、機械学習・深層学習に基づく骨関節診断・手術支援システムのプロトタイプを開発、システムの性能評価を一部行った。特に人工膝関節については、関節の異常の有無を高精度で識別でき、また、中・長期における関節の状態や再手術の必要性など、高い精度で予測できることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
機械学習・深層学習に基づく骨関節診断・手術支援システムのプロトタイプを開発し、現時点での性能評価において有用性が確認されたため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き必要に応じて筋骨格統計モデルを応用した機械学習・深層学習に基づく骨関節診断・手術支援システムの拡張、改良、評価を行い、システムの性能を限界まで向上させる。
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