研究課題/領域番号 |
21K12689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
趙 昌熙 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (70364148)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 人工股関節 / UHMWPEライナー / コールドフロー(cold flow) / 有限要素法 / 超高分子量ポリエチレン / コールドフロー / 生体材料 |
研究開始時の研究の概要 |
摘出人工股関節から多く観察される超高分子量ポリエチレンライナーのコールドフロー損傷の発生メカニズムの究明のために更なる摘出症例の調査・分析や数値解析による力学的評価を行い、コールドフロー発生の原因や人工股関節のポリエチレン部品の摩耗・破損などの損傷に及ぼす影響を明らかにし、コールドフロー損傷抑制のための設計改善策を提示する。また、コールドフローによる損傷が発生しにくい人工股関節の試作品を設計・開発する。
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研究成果の概要 |
人工股関節の臨床寿命を短縮する主要原因の一つであるコールドフロー(cold flow)の発生による超高分子量ポリエチレンライナーの摩耗や破損などの損傷を最小限に抑制するための設計改善策を提示した。特に本研究では、アセタブラーカップにおけるねじ穴の存在有無、ねじまたはキャップの使用有無、ねじ穴部分の状態、コールドフローとインピンジメントの同時発生、ライナーの厚さおよび厚さの増加方法、アセタブラーカップのねじ穴の直径がライナーの損傷に影響を及ぼす重要な因子であることと、これらの設計変更によるライナーのコールドフロー損傷低減の可能性を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工股関節の摩耗や破損などの損傷発生問題は臨床現場から緊急な解決策が要求されている。この問題が改善されれば、人工股関節の更なる耐用性が確保できる。次世代型長寿命人工股関節の開発が実現できれば、一回の置換手術のみで一生使用することが可能となり、再置換手術を受ける必要がなくなる。またこれは、患者の肉体的・精神的・経済的な負担の軽減にもつながる。本研究の成果は、人工股関節の更なる耐用性確保および性能向上に貢献できるものと確信する。また、人工股関節におけるコールドフロー発生に関する研究の活性化や、最適形状設計による人工股関節の損傷の低減化に関連する研究の発展に貢献できるものと確信する。
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