研究課題/領域番号 |
21K12714
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
|
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
中田 亮輔 日本医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70614759)
|
研究分担者 |
新井 泰央 日本医科大学, 医学部, 講師 (00740599)
兵藤 文紀 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10380693)
村田 正治 九州大学, 先端医療オープンイノベーションセンター, 教授 (30304744)
関根 鉄朗 日本医科大学, 医学部, 准教授 (00747826)
許田 典男 日本医科大学, 医学部, 講師 (60614758)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | レドックス / MAFLD / ミトコンドリア / 肝臓 / 非アルコール性脂肪肝炎 / NASH / NAFLD / MRI / 画像診断システム / in vivoイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)は病態の進行機序に不明な点が多く、有用な診断法、治療法も定まっていない。NAFLDは良性の経過をたどる単純性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に大別され、NASHは肝硬変、肝細胞癌へと進展する。そのため、病態進行リスクを正確に評価することが重要である。本研究は、NASH進行の一因である生体レドックス状態を可視化、定量化し評価する非侵襲的診断法を開発するとともに、NAFL/NASHの病態進行機序の解明を目的とし、我々が実臨床で行なっている肥満減量手術によるNAFL/NASH治療効果とレドックス状態変化を評価し、臨床への実装可能性についても検証する。
|
研究実績の概要 |
本研究はレドックス状態を動的核偏極磁気共鳴画像(DNP-MRI)を用いて評価し、非アルコール性脂肪肝疾患/非アルコール性脂肪肝炎MAFLDの病態発症、進展を正確に診断するための技術開発を目的としている。2022年度はその病態進行に伴い、生体内レドックス状態に変化が生じるメカニズムを解明するために、詳細な検討を行った。結果としてin vivo DNP-MRIで検出されたレドックス状態の変化が肝細胞レベルでも同様の変化が生じていることが確認され、統計解析の結果、病態モデルマウスの病態進行ならびにin vivo DNP-MRIで得られた結果と相関性が認められることを示した。さらに、前年度より予定していたミトコンドリア機能異常に関連したNAFLD/NASHの病態発現の原因を解明するため、病態モデルの肝臓からミトコンドリアを抽出し、それ自体のレドックス状態について評価を行った。その結果、病態モデルから抽出されたミトコンドリアはX-band EPRを用いてレドックス状態を評価したところ、通常モデルと比較してCmPのラジカルプローブの代謝速度が減少する結果が得られ、病態進行によりミトコンドリア自体のレドックス状態に変化が生じていることが明らかになった。2023年度は、MAFLDの病態発現の原因としてミトコンドリア機能異常が生じていることが示唆されているが、ミトコンドリア自体のレドックス状態についても肝細胞から単離したミトコンドリアを用いて評価を行った。電子伝達系に関連した基質の有無やKCN存在下でのミトコンドリアレドックス代謝に関する評価をおこない、電子伝達系の活性とレドックス代謝の相関性がしめされ、病態発現時にはミトコンドリア電子伝達系に機能異常がおこりレドックス代謝に影響を与えていることが示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画より動物の飼育環境の調整に難渋し研究計画全般としてやや遅延している。
|
今後の研究の推進方策 |
最終年度に残りの研究計画を着実に行うため、予定の調整を行なった
|