研究課題/領域番号 |
21K12722
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
花岡 昇平 東京大学, 医学部附属病院, 専任講師 (80631382)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 医用画像処理 / 架空画像生成 / 架空病変生成 / 人工病変埋め込み / 医用画像AI / 胸部単純写真 / 肺癌 / コンピュータ支援検出 / X線CT / MRI / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
深層学習を用いた医用画像におけるコンピュータ支援自動病変検出システムの開発においては、多量の正常画像および異常(特定の疾患)画像が学習のために必要になる。本研究の目的は、特定のモダリティ(胸部単純写真、頭部magnetic resonance angiographyなど)に対し、1) 架空の正常画像を多量生成することと、2) そこに人工の病変(肺野結節性病変、脳動脈瘤、など)を自動生成して埋め込むことである。それにより、多量の異常画像の準備とその正解入力(アノテーション)を行うことなく、高性能なコンピュータ支援自動病変検出システムを作成することを最終的な目標とする。
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研究実績の概要 |
胸部単純写真においては、架空画像の生成、異常病変の生成、埋め込みを全体として実装するところはすでに成功している。今回はそれを用いて、架空の(肺癌を模倣した)肺結節病変を有する架空の胸部単純写真を多量生成し、それにより病変検出AIを学習させた。学習させたAIは、実際の肺癌などの症例の胸部単純写真で性能評価を行った。 架空画像は512x512の解像度を持ち、医師が肉眼で確認しても真贋の区別がつかない程度のクオリティが得られた。これを65536枚生成し、AIの学習を行った。 ここで、AIの学習において、架空病変を埋め込んだ画像のほか、埋め込む前の画像も利用可能であるが、このような病変あり/なしの画像ペアを効率的に学習する手法は知られていなかった。このため、このような画像ペアを効率的に学習できるフレームワークを作成した。具体的には、新規に評価関数(コストファンクション)を考案し、単一のU-netで病変あり/なしペアを効率的に学習できるようにすることに成功した。ここで、学習時には病変あり/なしペアを使うが、実際にAIを利用するときにはペアが必要とはならないように評価関数を工夫した。 研究成果は国際学会(CARS)、国内学会(電子情報通信学会 医用画像研究会)で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
胸部単純写真において、最優先の課題である、架空画像のみからのAI生成、学習に成功した。これはほかに類のない研究成果であると考える。また、その過程において、新規に評価関数を設計することにより、人工画像の利点を最大限に生かしたAI学習ができるようになったことも大きいと考える。 一方で英文学術論文の執筆、胸部単純写真以外への展開は未だなしえておらず、最終年度の目標となると考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究としては、これまでの成果をまとめ、英文誌に投稿する。ただし、成果として得られたAIの性能は未だにほかの報告されているAIにやや及ばないことから、性能向上を行い、ほかのAIに比肩する性能を目指す。そののちに臨床画像での性能評価を行い、英文誌に投稿できればと考えている。 また、胸部単純写真以外の対象についても同様のアプローチで成功を目指す。ただし、多彩な病変をうまく生成できるという目標が達成でき、かつ既存のAIが苦手とする対象であることが望ましい。例えば肝臓EOB造影MRI画像などがこれに合致すると思われ、そのような対象についてさらなる研究を遂行したいと考えている。
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