研究課題/領域番号 |
21K12745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松井 あや 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (20894950)
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研究分担者 |
倉島 庸 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (40374350)
野路 武寛 北海道大学, 大学病院, 助教 (10739296)
七戸 俊明 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (70374353)
平野 聡 北海道大学, 医学研究院, 教授 (50322813)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 膵頭十二指腸切除 / 胆管空腸吻合 / 膵空腸吻合 / 外科教育 / 胆汁漏 / 膵液漏 / 吻合部狭窄 / 縫合不全 / 肝胆膵高難度手術 / 手術技能評価システム / 3Dシミュレーションシステム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では肝胆膵領域高難度手術である膵頭十二指腸切除術において行われる「胆管空腸吻合」および「血管吻合」における安全で確実な運針・吻合を教育するためのプログラムおよび評価システムの開発を目的とし、以下に述べる3項目の研究を行う。 (1)汎用性があり、技能の定量化を可能とするスコアリングシステムを開発する。 (2)卓上モデルおよびcadaverにおける胆管空腸吻合、血管吻合の教育プログラムを構築し、上述の技能評価システムを用いてトレーニング効果を検証する。 (3)Off-the-job-training での評価点数と手術成績の相関を検討し、開発したスコアリングシステムの妥当性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究の施行期間は、新型コロナウイルス感染拡大に伴って制定された自施設の行動指針(BCP)により、他施設に所属する外科修練医のリクルートを含め、多人数で開催するCST(cadaver surgical training)の施行は実現できなかった。本研究の目的は、胆膵手術における高難度吻合技術を習得する効果的な教育ツールを確立することであり、代替研究として、high volume centerである自教室において膵頭十二指腸切除術を行った400例を後方視的に解析し、高難度吻合である胆管空腸吻合、膵空腸吻合について、早期・晩期術後合併症の危険因子を同定し、修練医が目指すべき吻合のあり方を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで胆膵領域の高難度吻合における望ましい吻合を数値化した報告は少ない中、胆管空腸吻合における教室の10名のエキスパートのピッチは中央値で全員1mm台であることを示せた。また、胆管空腸吻合では肝門部胆管と空腸を吻合する場合、膵空腸吻合では術前主膵管径が細い場合が縫合不全と有意に関連していることが明らかとなり、より技術的難度が高い吻合で合併症の発症が多いことが示唆された。本研究が当初目的としていた評価システムの構築や教育プログラムの開発が実現できれば、十分なoff-the-jobトレーニングや適格な執刀医の選択が可能となり、合併症発症が抑制できる可能性が改めて示された。
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