研究課題/領域番号 |
21K12767
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
草川 森士 国立医薬品食品衛生研究所, 再生・細胞医療製品部, 主任研究官 (80462802)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / T細胞 / 混合リンパ球反応(MLR) / 3次元細胞培養 / 混合リンパ球反応試験(MLR) / GVHD / 間葉系幹細胞(MSC) |
研究開始時の研究の概要 |
重症急性移植片対宿主病(GVHD)の治療に用いられる間葉系幹細胞(MSC)の有効性(免疫抑制能)を高精度に評価するための新規バイオアッセイ法の確立を目的とし、混合リンパ球反応(MLR)試験の改良に取り組む。具体的には、①MLR試験に利用可能なモデル細胞(ポジコンとなる被検細胞モデル、T細胞モデル)のスクリーニング、②簡便な三次元共培養系のMLR試験への応用、③イメージングによるMLR試験の評価技術の実行可能性の検討を実施する。さらに、GVHDへの効果が確認されているMSCについて、新規MLR試験法を用いた免疫抑制能の評価を実施し、確立した試験法の有用性/妥当性の検証を行う。
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研究実績の概要 |
細胞分散作用を持つポリマー試薬を添加した培地と低接着容器を用いることで構築可能な新規三次元培養法を応用し、間葉系幹細胞(MSC)の増殖を抑え、MOLT-4の一定数のみが生存・増殖可能な三次元共培養系を確立した。また、各種プロモーターおよび蛍光タンパク質をノックインした遺伝子改変MOLT-4について、シングルセルクローニングの実施、各クローンの解析(PCRおよびロングリードシーケンス)によるセーフサーバーサイトへの目的遺伝子ノックインの確認、シングルセルイメージングによる蛍光発現の観察等による特性解析を行った、これらの細胞株を上記共培養系に用いることにより、蛍光イメージングによるMOLT-4の増殖や動態変化の経時的モニターを可能とする解析系のプロトタイプを確立した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和5年度は、緊急性の高い他業務の多忙さに加え、家庭の事情(身内の不幸)などもあり研究遂行が滞ることが多く、当初計画を大きく遅延する結果となった。新規バイオアッセイのベースとなる培養系と解析系は確立することができたが、T細胞モデルの特性解析(活性化条件等の把握)が十分でないこともあり、当該アッセイがMSCの免疫抑制能を評価する系として妥当であるかどうかの検証をまだ実施できていない。そのため、計画を見直し補助事業期間を延長させてもらうことで解決を図る。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、従来MLR法に替わる新規MLR法としてのバイオアッセイの有用性/妥当性の検証を実施する。具体的には以下の内容を実施する。 ・IL-2や抗CD3/CD28抗体等による活性化を目的とした刺激によってMOLT-4はどのような動態を示すか詳細に検討し、MOLT-4のT細胞(免疫評価用)モデルとしての有用性を評価する。 ・未刺激または活性化刺激を施したMOLT-4に対するMSCの影響を共培養系で検討する。 ・不死化MSCや初代培養MSCなど複数のMSCによるMOLT-4への影響を新規バイオアッセイ系で評価し、その一方で、同じMSCを用いて既存のMLRの系を用いて活性化PBMCの増殖抑制作用を確認し、結果に相関があるか評価する。
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