研究課題/領域番号 |
21K12776
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 皇學館大学 |
研究代表者 |
大杉 成喜 皇學館大学, 教育学部, 教授 (10332173)
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研究分担者 |
伊藤 史人 島根大学, 学術研究院理工学系, 助教 (10583669)
金森 克浩 帝京大学, 教育学部, 教授 (60509313)
新谷 洋介 金沢星稜大学, 人間科学部, 教授 (70733450)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | アシスティブ・テクノロジー / 重度身体障害 / 視線入力 / eSports / 特別支援教育 / 福祉工学 |
研究開始時の研究の概要 |
近年発展がめざましい視線入力デバイス等支援技術を活用し、重度身体障害者がコンシューマゲームやドローン等を操作して対戦を行うeSportsの支援システムの開発と運用を研究します。重度身体障害者本人や所属機関等の研究倫理委員会等の承認手続きを経て、障害当事者とともに行うインクルーシブデザインの研究です。 SMAや筋ジストロフィーのため身体をほとんど動かすことができない人が視線入力やごく軽い力で操作できるスイッチ等の技術を活用し、eSportsへの参加を実現させるとともに、eSportsに参加する本人や支援者、観客の心の動きを検証し、その成果を世に問いたいと考えています。
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研究実績の概要 |
前年度に続き、令和5年度前半は新型コロナウィルス感染拡大防止の観点からの活動制限を受けた。研究分担者・協力者が会して実験等を実施することができなかったため、それぞれの研究分担者・協力者ごとに研究実施を進めるとともに、遠隔で情報共有・協議を進めてきた。 「課題1 重度身体障害児者の視線eSports環境の開発」については、前年度より研究協力者の梶山紘平氏のアイディアをもとに吉村隆樹氏らがHearty Switcher Gを開発し、AIM+ボタン操作による PC ゲームの操作の向上をめざした。大杉らは、このシステムが梶山氏以外の人も快適に利用できるか、DONTAC(九州地区のAT研究会)イベント、マジカルトイボックスイベント、伊勢ギークフェア、Maker Faire Kyoto等で展示・体験コーナを実施し、一般ユーザーの意見を求めた。 前年度に引き続き研究協力者の梶山氏と引地氏はYoutubeにおいて【重度障害者が視線入力で挑戦】シリーズの動画配信を続けてきた。 「課題2 重度身体障害児者eSportsニーズ調査」については新型コロナウィルス感染予防のため重度障害のあるゲーム利用者への訪問調査は十分進んでいない。少人数で予備的な訪問調査を続けている。 「課題3 重度身体障害児者eSports大会の機器・ルール設定・実施」については研究分担者の伊藤がインクルーシブゲーム EyeMoTシリーズ(ネット対戦ゲーム)を開発・改良し、遠隔大会を実施してきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染予防の観点からDMDやSMA当事者が一堂に会して実験・協議を行うことはできていない。遠隔試合やオンデマンド型学会シンポジウムを行い進めているところである。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス流行のため遅れた分、研究期間の1年延長を申請した。令和6年度は北海道医療センターおよび隣接の北海道手稲養護学校三角山分校での研究協議会および当事者への提示と意見収集を行う計画である。 DMD当事者梶山らとともに視線とスイッチ(視線による機能切り替えを含む)ゲーム操作の向上をめざしていく。障害当事者同士の対戦だけでなく、障害のある人ない人がともに対戦を楽しめる環境も整理していく。 視線入力によるゲーム操作の成果と課題については日本教育情報学会年会(東京)で口頭発表、日本特殊教育学会でポスター発表を行う予定である。
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