研究課題/領域番号 |
21K12783
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
中村 直子 筑波技術大学, 保健科学部, 講師 (00455940)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 視覚障害 / 視野 / 視力 / 中心視野障害 / 頚椎 / 角度 / 傾斜角 / 頸椎 |
研究開始時の研究の概要 |
人は通常、最も視力の良い中心視野で文字や顔・色の識別をしており、中心視野障害により読み書きに困難を生じやすい。本研究では中心視野障害の有無が机上動作(読み書き)時の姿勢に与える影響を使用端末ごとに検証し、中心視野障害のない視力・視野障害者や晴眼者(健常者)との姿勢の違いを明らかにする。具体的にはルーペや拡大読書器などの視覚補助具を使用した場合や、PC・タブレット端末・携帯電話などの端末を使用した条件下にて読み書きを行う場合の姿勢(首の角度や視距離など)を視覚障害のタイプごとに分析する。また、端末の使用時間の変化が身体へ与える影響を調査する。
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研究実績の概要 |
人は通常、最も視力の良い中心視野で文字や顔・色の識別をしている。中心視野障害により、視野の中心(正面から)の注視は困難となり、中心外の固視点を利用した偏心視により文字を確認することになる。頭頚部を傾け、上や横・斜めなどから文字を読むため、机上動作において独自の姿勢戦略をとっていることが多い。中心視野障害者の机上動作時の頭頚部肢位が、晴眼者(視覚障害のない健常者)や中心視野障害のない視力・視野障害者とどのように異なるか、また使用端末による違いはあるか、などの報告は存在せず、国内外で明らかにされていない。本研究では中心視野障害者の机上動作時の姿勢の特徴を特に頭頚部肢位に着目して使用端末ごとに調べ、中心視野障害のない視覚障害者や晴眼者との違いを明らかにすることを目的としている。 本研究では、視覚障害者および晴眼者について様々な測定条件下で読み書きを行う際の机上動作時の姿勢を、頭頚部に取り付けた計測機器類(小型モーションレコーダ・表面筋電位)やレーザー距離傾斜計・ビデオカメラにて記録・測定する。姿勢を測定する条件(使用端末)は、ノートPC・デスクトップPC・タブレット端末・携帯電話といった一般的なデバイスや、拡大読書器などの視覚補助具を使用した条件下、および、機器を使用しないプリントや紙に読み書きする条件下での姿勢について調査する。 2022年度は、コロナ感染対策のため、対面・近距離での長時間を要する全項目の測定は実施せず、各測定の設定確認やプレ測定を行った。特に中心視野障害について測定する方法について検証を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究では、対象者の頭頚部に多くの測定機器類を装着後、PCや携帯電話など様々なデバイスを使用した机上作業(読み・書き)を実施、さらに各測定間に十分な休憩を入れるなど、長時間の対面での測定を予定している。2022年度はコロナ感染対策のため、対面で近距離での研究測定は自粛、もしくは短時間で行う必要があり、当初予定していた全項目の測定は実施しなかった。研究準備として各測定の設定確認や短時間でのプレ測定を行った。特に中心視野障害の測定方法についての検証を行った。2023年からのコロナ感染対策緩和に合わせ、これまでに検討した測定方法・設置・設定にて感染拡大状況に合わせながらも、可能な測定から開始する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
対面で実施する机上動作姿勢の測定については、コロナ感染対策が緩和される2023年5月以降から本格的な測定を開始する予定で準備を進めている。なお、今後も感染拡大状況によっては対面での長時間の測定が困難になることも予測される。測定の日程が随時変更になる可能性があることを伝えつつ、被験者のリクルートを行う予定である。
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