研究課題/領域番号 |
21K12791
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
谷田 惣亮 佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (20584494)
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研究分担者 |
菊池 武士 大分大学, 理工学部, 教授 (10372137)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 福祉用具 / 支援機器 / 福祉工学 / 装具 / 歩行支援 |
研究開始時の研究の概要 |
下肢機能低下に伴う歩行能力の低下は,疾患や障害,加齢等により生じるが,要介護状態となる大きな要因となり,本人およびその家族の生活の質を低下させる.そのため,早期の歩行リハビリテーションおよび適切な歩行支援補助具の使用は問題改善に欠かせない重要な要素である. 本研究の目的は,足関節補助による靴装着型歩行支援装具を開発することで,下肢機能低下者の歩行改善を目指すことである.そのために,第1に,足関節補助機構および靴装着型歩行支援装具の概要デザインを作製する.第2に,靴装着型歩行支援装具の試作モデルを作製する.第3に,対象者による歩行実験を行うことで開発した装具の有効性を検証することを目的に実施する.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,足関節補助による靴装着型歩行支援装具を開発することで,下肢機能低下者の歩行改善を目指すことである.本研究では,研究目的を達成するために次の5事項を実施する.1)足関節補助機構および靴装着型歩行支援装具の概要デザインを作製する,2)1)に基づき,靴装着型歩行支援装具の試作モデルを製作する.3)試作モデルを用いて,健常者による歩行実験を行い,装具を改良する.4)試作モデルを用いて,下肢機能低下者による歩行実験を行う.5)靴装着型歩行支援装具を改良する. 2023年度は,主に事項2)から5)について実施した.事項2)については,前年度のデザイン設計に基づき,靴装着型歩行支援装具の複数の試作モデルを作製した.事項3)において,これらの装具を健常被験者に装着しつつ,装具の新規性および課題について再度検討し,更なる改良モデル(弯曲支柱タイプ)にて開発を進めた.装具の弯曲する支柱部分については,支柱の形状や直径,素材(3Dプリンタ材料)等を調整しながら,強度解析シミュレーションを行いつつ,3回試行を繰り返してモデルを作製した.最終的に,強度的な問題を解決し,また,十分な足関節補助も行える弯曲支柱タイプの装具を用いて,事項4)の歩行実験を行った.歩行実験については,主に虚弱高齢者など下肢機能がやや低下している者を対象にして,開発した装具を装着して歩行を行ってもらい,3次元動作解析装置にて歩行状態を計測した.事項5)においては,この歩行実験をふまえて装具を改良した.靴装着型歩行支援装具の下腿カフ部分での剪断を防止するため,カフ形状を改良するとともに,カフ内部およびカフベルトに加工した.このことで,下腿後面部と下腿カフとの滑りやずれが生じにくくなり,装具の足関節補助効果がより有効に機能するように改良できた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究期間の2年間はコロナ禍の影響により,医療・介護関係施設での予備調査・実験等の準備が計画通りできなかったことがある.また,装具の概要デザイン設計や試作モデルの作製において複数回の見直しや改良を行ったため,最終モデルの装具の開発に時間を要した.さらに,開発した装具を装着しての歩行実験において,当初予定していた測定方法では得られる歩行データが部分的になるため,歩行計測機器および方法をさらに改善したことがある.これらをふまえて1年間の研究期間延長を行い対応することになったが,2024年度中での研究課題の完了は十分可能である.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は,主に事項4),5)について実施する予定である. 年度前半では,主に虚弱高齢者などの下肢機能が低下している者を対象にして,開発した装具を装着して健常者と同様に歩行実験を実施する.歩行実験では,3次元動作解析装置のカメラ台数を増設し,より広範囲での歩行状態の計測を行う. 年度後半では,歩行実験により得られた歩行データを解析し,開発した靴装着型歩行支援装具の足関節補助の効果等について客観的データから検証する.この結果をふまえながら,装具の課題を明確化するとともに,さらなる改良を考案し,より安全で実用的な装具の実現に向けて取り組む予定である.
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