研究課題/領域番号 |
21K12800
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
柳澤 尚武 順天堂大学, 革新的医療技術開発研究センター, 准教授 (40813803)
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研究分担者 |
葛西 隆敏 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60465036)
西崎 祐史 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (60743888)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 心弾動図 / 終末期高齢者 / 心拍変動指標 / 自律神経活動 / 予後予測 / 超高齢化社会 / 終末期患者 / Internet of Things (IoT) / 時系列データ / 心拍変動解析 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会に突入したわが国では、全人口に占める65歳以上の人口の割合は3割弱に達し(2020年)、今後ますます在宅医療や在宅での看取りの増加が予想される。在宅において患者の状態変化や看取り時期を予測できれば、患者の安全管理や適切な支援が行え、家族や支援者の負担も軽減されると考えられる。本研究では、終末期高齢者を対象とし、容態悪化や死亡などのイベント発生を、イベント発生前約2週間以内の比較的短期間で予測可能であるか、心弾動図(BCG:Ballistocardiogram)から算出された心拍変動指標を用いて検討する。
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研究実績の概要 |
我が国はすでに超高齢化社会となり、令和2年の人口動態によると、65歳以上の人口は3600万人と推計されている。このような状況において、今後、在宅における終末期高齢者の看取りが増加していくことが予測される。終末期には、患者の容態変化を逐次モニタリングし、体調変化を観察することが重要であるが、在宅医療の現場の中でこれを行うのは困難である。本研究はこのような状況のもと、シート型デバイスを用いて、心臓の拍動による振動に基づく心弾動図(ballistocardiography: BCG)を取得し、そこから推定される心拍変動指標を用いて、患者の看取り時期の予測を行うことを目的とした研究である。これまで、終末期患者15例の既存データの解析から、心拍変動指標の時間領域指標および周波数領域指標を対象として、イベント(死亡)発生時点から3カ月前まで遡り、どの時点で指標の変化や異常変動がみられるか解析したところ、約1カ月ほど前から変化が見られることを見出し、その成果を学会で発表した。本年度は、健常者25例を対象として、同時にBCGとECGを測定することで、BCGから推定された心拍変動指標と、従来の心電図(electrocardiogram: ECG)から得られた心拍変動指標の値を比較し、その妥当性を検討した。その結果、時間領域指標に関しては、高い相関関係がみられ、ブランド-アルトマン分析の結果、高い一致性が見出された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響のため、前向き研究実施の計画が進まなかった。しかし、研究を進めていくうえで、心電図との比較により、BCGから推定される心拍変動指標の妥当性を確認することが重要であり、今回の研究を通して確認できたことは、今後の研究の信頼性向上につながると考える。従って、上記の判断とした。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果をまとめとともに、申請課題の目的を達成するために、前向きに研究を実施を検討していく。
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