研究課題/領域番号 |
21K12812
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
|
研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
越地 福朗 東京工芸大学, 工学部, 准教授 (00610445)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | ボディエリアネットワーク / アンテナ / 電磁界 / 人体 / 生体電磁波エネルギー吸収率 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、申請者が提案する磁界励振型の送受信アンテナによる生体周辺通信を、生体周囲のみならず生体内部・深部へと拡張し、生体内外を通信エリアとする次世代の新しいボディエリア通信へと発展させるものである。生体内外に配置されるアンテナの構造に対するアンテナの特性や伝送特性を検討し、最終的には、電磁環境両立性(電磁波に対する生体安全性やイミュニティ評価など)の検討も行い、アンテナの設計手法、アンテナおよび生体を含めたシステム設計手法などを確立する。従来のボディエリア通信の伝送品質や伝送特性などの技術課題を根本的に解決する次世代の革新的ボディエリア通信技術へと発展させることをめざす。
|
研究実績の概要 |
本研究は、申請者が提案する磁界励振型の送受信アンテナによる生体周辺通信を、生体周囲のみならず生体内部・深部へと拡張し、生体内外を通信エリアとする次世代の新しいボディエリア通信へと発展させるものである。生体内外に配置されるアンテナの構造に対するアンテナの特性や伝送特性を検討し、最終的には、電磁環境両立性(電磁波に対する生体安全性やイミュニティ評価など)の検討も行い、アンテナの設計手法、アンテナおよび生体を含めたシステム設計手法などを確立する。従来のボディエリア通信の伝送品質や伝送特性などの技術課題を根本的に解決する次世代の革新的ボディエリア通信技術へと発展させることをめざすものである。 2022年度は、インプランタブル機器やウェアラブル機器を身につけて生活することを考えると、たとえば、手足は様々な角度に折り曲げられるなど、日常生活の中で、人体の様々な姿勢変動が想定される。こうした人体の姿勢変動などに対する送受信アンテナ間の伝送特性変動や伝送周波数特性、電磁界分布などを検討し明確化した。また、磁界励振型アンテナを用いたボディエリア通信は新しい通信方式であるため、人体の電磁波防護の観点から、人体近傍に配置される磁界励振型アンテナから放射される電磁波に対する生体安全性や電磁ノイズに対するイミュニティについても検討する必要がある。特に、生体安全性については、生体の電磁波エネルギー吸収率である局所Specific Absorption Rate (SAR) 値について、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)によって定められた国際ガイドラインや総務省の定めるSAR制限値と照らし合わせて評価を実施した。また、当初予定していたものに加えて、人体近傍に配置されるアンテナの、衣服やアクセサリーとの調和を考慮したアンテナの透明化や、通信用アンテナを利用した生体情報センシングの可能性についても、発展的に検討を進めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2022年度は、インプランタブル機器やウェアラブル機器を身につけて生活した際の、人体の様々な姿勢変動に対する送受信アンテナ間の伝送特性変動や伝送周波数特性、電磁界分布などを検討し明確化した。生体の電磁的安全性についても、電磁波エネルギー吸収率である局所Specific Absorption Rate (SAR) 値に基づいて評価を実施した。さらに、当初予定していたものに加え、人体近傍に配置されるアンテナの、衣服やアクセサリーとの調和を考慮したアンテナの透明化や、通信用アンテナを利用した生体情報センシングの可能性についても、発展的に検討を進めた。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は、腕時計型ウェアラブル機器、頭部装着型ウェアラブル機器、さらには生体内に配置される人工臓器等のインプランタブル機器との通信をはじめとする具体的なアプリケーションを想定した伝送特性などの検討へと発展させ、伝送特性を定性的、定量的に明らかにする。以上の検討から得られた、アンテナ構造パラメータに対するアンテナの入力特性、姿勢変動を含む送受信アンテナ間の伝送周波数特性、電磁界分布、SARなどを電磁気学的および電気回路理論的見地からまとめ、アンテナコイルの設計手法、アンテナコイルおよび生体を含めたシステム設計手法などを確立する。2022年度に得られた成果を発展的に展開するため、アンテナの透明化や通信用アンテナによる通信と生体情報センシングの両立についても発展的に検討を進める。 これらの検討については、すでに所有している電磁界解析ソフトウェア(現有設備)やネットワークアナライザ(現有設備)、インピーダンスアナライザ(現有設備)、誘電体プローブ(現有設備)によって行う。また、必要に応じて、研究協力先である東京大学や東京理科大学の研究設備なども利用して行う。
|