研究課題/領域番号 |
21K12827
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
北村 直彰 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 講師 (60771897)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | メレオロジー / 論理学 / 形而上学 / 哲学的論理学 |
研究開始時の研究の概要 |
部分と全体にまつわる諸関係の形式的特徴に関する哲学的探究(メレオロジー)において、「古典外延的メレオロジー」と呼ばれる体系は、現代的なメレオロジーの黎明期に大きな影響力をもったものの、現在に至るまで、その体系それ自体の哲学的意義を正面から詳細に検討されることがほとんどないままにとどまっている。本研究では、古典外延的メレオロジーの理論的な意義と射程を、論理学的観点・形而上学的観点の双方から包括的に再評価することを目指す。特に、話題領域によらず適用可能な唯一の体系として古典外延的メレオロジーを捉える立場を批判的に検討し、その可能性と限界を明らかにする。
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研究実績の概要 |
2022年度は、本研究の形而上学的側面の一つとして、古典外延的メレオロジーを特徴づけるテーゼの一つである外延性の原理(「同一の対象群を部分として構成される全体はたかだか一つしか存在しない」という主張)に対してこれまでなされてきた動機づけと、この原理に対する反例として提示されてきた事例をそれぞれ批判的に検討する作業を進め、本研究の目的を達成するための一つの基盤となる成果が得られた。具体的には、次の二つの点が明らかになった。(1) 外延性の原理を動機づけてきた唯名論的な発想の理解に関して、N. Goodman (1956) によるアプローチは、古典外延的メレオロジーがその真偽に関して中立的であるべき主張(「どんな対象も真部分をもたない対象から構成されている」と主張する原子論)を前提しているという欠点を抱えているが、K. Fine (2010) によるアプローチは、古典外延的メレオロジーが区別しない「構造」を明確に特徴づけることによってそうした欠点を抱えないものになっている。(2) しばしば外延性の原理の反例として考えられてきた「物質的一致」の事例は、ある時空領域を占める対象の数に関する実質的な存在論的問題ではあるが、それ自体としては、外延性の原理に対する脅威とはならない(反例を生み出すように見える捉え方も実際のところ外延性の原理と両立する)。以上の成果は、古典外延的メレオロジーを話題領域によらず適用可能な唯一の体系として受けいれるべきか否かを検討するという課題に取り組むうえで一定の重要性をもつと言える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
目標としていた論文の完成には至らなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、2021年度・2022年度における本研究の成果をそれぞれ論文の形にまとめたうえで、古典外延的メレオロジーを公理化する複数の方法、および、それらにおける相異なる「メレオロジー的和」の概念が相互にどのような関係にあるかを明確にする作業(本研究の論理学的側面の一つ)を進める。
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