研究課題/領域番号 |
21K12885
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
ヨハン ノルドストロム 都留文科大学, 文学部, 准教授 (00794322)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 日本映画 / 映画史 / 映画製作制度 / トーキー映画 / 映像メディア |
研究開始時の研究の概要 |
日本映画史における無声映画からトーキー映画への移行は、社会の変容を映し出し、まさに「モダニティー」の先端を表象するものである。本研究は、近代的職場環境とフィルムスタイルの観点から、日本映画史を捉え、初期トーキー映画製作所「P・C・L」(のちの映画会社「東宝」)が1933年から1938年の間に日本映画界に与えた影響力を考察するものである。その影響力を考察することにより、日本の大衆文化や戦前映画業界の特性を解明する。
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研究成果の概要 |
近代的な労働環境と映画スタイルの観点から日本映画史を検証し、日本映画産業の産業化と統合を助けたいくつかの革新をP.C.L.がどのように起こしたかを示し、日本映画産業が西洋式の製作モデル(P.C.L.は「プロデューサー・システム」を採用し、監督をプロデューサーの責任者とし、スタッフや俳優を他のスタジオのような終身雇用ではなく契約ベースで雇用し、比較的ヒエラルキーのない労働環境を実現した)を説明した。 研究成果は国際会議で発表され、2本の学術論文として発表された。さらに、研究成果を基に、エジンバラ大学出版局と、2025年末に出版予定の、研究テーマに関する長編研究書の出版契約を結んだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
このプロジェクトで行った、映画製作場の視点から映画史を巡る研究は今までに日本ではあまりされておらず、映画研究の中では非常に注目すべき大きな一歩と言える。またアカデミアの世界だけではなく、国際映画祭を通して、幅広く海外の映画界において日本の戦前映画史を広めることができたインパクトがある研究と言える。さらに、1930年代のP.C.L.と日本の映画産業に関する長編研究は、2025年末にエジンバラ大学出版局から出版される予定であり、この種のものとしては初の長編研究となる。
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