研究課題/領域番号 |
21K12888
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
成田 智恵子 京都産業大学, 文化学部, 助教 (10791501)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 伝統工芸 / 職人 / 技能継承 / ものづくり / 京仏壇・京仏具 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では伝統意匠の受容に関する経時的な変遷と職人の視点に立脚した技能継承の過程を顕在化する。研究対象は手仕事の分業制が継承され、各工芸の粋が集約された総合工芸品である京仏壇・京仏具の意匠とする。今なお日本最大の工芸産地である京都の歴史的背景を生かし、[①京仏壇・京仏具の現物調査と職人に対するインタビュー調査][②京仏壇・京仏具に施されている意匠の分析][③時代背景との関係性の考察]を行ない、「伝統意匠の社会的受容」と「職人の技能の継承」の実態と意義について明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は各工芸の粋が集約された総合工芸品である京仏壇・京仏具を対象として、伝統意匠の受容に関する経時的な変遷と職人の視点に立脚した技能継承の過程を顕在化した。社会的受容の変化に伴い、仏壇・仏具が有する意味や意匠、職人が技能を発揮する環境にも変化が見られる。本研究を通じて、工芸の集約地かつ各宗派の本山が集う京都の仏壇・仏具産業従事者の知見をもとに「伝統意匠の社会的受容」と「職人の技能継承」の実態と意義の一端を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
工芸品の意匠は各時代・各地域の文化・社会を反映した意味を持つ。また、工芸品には先達の技を受け継いできた職人たちの叡智が集約されている。本研究を通じて、分業制によって支えられてきた京仏壇・京仏具の意匠の社会的受容および職人の技能継承の実態と意義を明らかにしたことにより、時代を越えて人から人へと継承されてきた日本のものづくりの変化を紐解くための実践的示唆を得た。本研究の成果は日本のものづくり文化や技能継承の在り方に対するより一層の社会的関心や学びを広く促すことに繋がる。
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