研究課題/領域番号 |
21K12893
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 東京大学 (2022-2023) 東北大学 (2021) |
研究代表者 |
佐々木 加奈子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特別研究員 (80782044)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | がんサバイバー / サバイバーシップケア / 乳がん / アート / セルフトランセンデンス / 自己表現 / コラージュ / creativity / 語り / ワークショップ / スティグマ / CMC / 乳がん患者 / インクルージョン / 当事者研究 / 芸術社会学 |
研究開始時の研究の概要 |
乳ガン患者を対象に、語りづらさを抱えた人々が豊かな物語を「語り出す」(表現する)ために、近年注目されているアートの力に着目し、アートが与えるオルタネティブな展開可能性について探る。表現を誘発するアートが、言語だけではなく、豊かなオラリティとしてパフォーマンスやビジュアルな表現作品を創造することによって、なぜ自身を癒し(セルフトランセンデンスの促進)、生きる力へと昇華し、またその作品を鑑賞する第三者の心を揺さぶるのか、その連鎖と創造のメカニズムについて「対面」と「ネット環境」に分けて検証する。表現を誘発する「場」のデザイン開発も行い、持続可能なインクルーシブなプラットフォーム構築をめざす。
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研究実績の概要 |
表面では認識できない病や精神疾患などを患う人々が生活するなど、現代社会特有の環境 から脆弱な対象群として多様な「語りづらさ」を抱えた人々が存在する。AYA 世代の乳がん患者などがそうであろう。本研究は、AYA 世代の乳がん患者などを対象に、彼らが語り出すことにより、その生きづらさやストレスが軽減されるだけではなく、セルフトランセンデンス(喪失や困難な人生経験に直面した際に獲得される生きる意味や目的をみいだす能力のひとつ)が促進されることを検証しようとするものである 本研究ではアートの力に着目し、アートが与えるオルタネティブな展開可能性について探る。表現を誘発するアートが、言語だけではなく、豊かなオラリティとしてパフォーマン スやビジュアルな表現作品を創造することによって、なぜ制作者自身を癒し、生きる力へと昇華し、またその作品を鑑賞する第三者の心を揺さぶるのか、「対面」と「ネット環境」に分けて検証する。今年度はオンラインと対面開催の写真コラージュワークショップを月2回のペースで開催してきた。オンラインでの運用は、難しく、ほとんどの方は対面参加に落ち着いた。オンライン運用のためのプラットフォームを別途開発を開始した。オンラインでの使用は対面とは違う、旨みが必要なため、SNS機能を導入したサイトの構築を始めた。別途、コラージュワークショップでできた作品の展示会を市内のカフェで開催することができた。併せて制作した作品に対して、参加者へ半構造型インタビュー・ビジュアル・エスノグラフィーを実施し、がん患者におけるセルフトランセンデンスの評価をおこなった。これらの成果は5月開催の保健医療社会学会にて報告する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
オンラインで展開するプラットフォーム開発に時間がかかっている
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、オンラインでコラージュ作品が共有できるプラットフォームの総仕上げと、学会発表、論文を仕上げる。
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