研究課題/領域番号 |
21K12896
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
三代 真理子 東京藝術大学, 音楽学部, 研究員 (30756820)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | クレズマー音楽 / 東欧ユダヤ音楽 / 音楽構造 / 演奏様式 / 手稿譜 / ウクライナ / 20世紀前半 / 20世紀初期 / ズスマン・キセルゴフ / ジャンル研究 / ユダヤ / 民俗音楽 / 手稿譜解読 / レパートリーと音楽構造 |
研究開始時の研究の概要 |
ウクライナで新たに発見された20世紀初期の楽譜資料の解読分析を行い、ユダヤ人の米国移住前に中東欧ユダヤ人社会で演奏されていたクレズマー音楽の実態を明らかにする。東欧やロシアにおけるユダヤ人社会が破壊・終焉したのに伴い、クレズマー音楽は一部が米国等へ移民の間で継承されたが、同音楽を伝える資料の大半が消失している。新発見の資料を用いて従来研究では不明であった中東欧ユダヤ人社会のクレズマー音楽のレパートリーや音楽構造、社会内での同音楽の役割について明らかにする。またその分析結果を、20世紀初期の米国の商業録音を基に再生された現行のクレズマー音楽と比較検証し、クレズマー音楽の理論体系を再構築する。
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研究実績の概要 |
2023年度は1年を通して産前産後の休暇および育児休業を取得したため、特に研究実績はありません。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度に産前産後の休暇および育児休業を取得したため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は第二子の出産に伴い、2023年度に引き続き産休・育休で研究を一時中断するが、再開後は次のように調査を進める。2025年度は、研究対象である、キセルゴフとマコノヴェツキの手稿譜の①収録曲の音楽分析と、②従来のクレズマー音楽に関する研究成果との比較に基づく考察、③クレズマー音楽の理論体系の再構築を中心に調査を行う。①は、形式と反復、旋律型の特徴、旋法、転旋、拍子、リズム等の構造と、装飾音やフレージング、アーティキュレーション等の演奏様式の観点から実施するものだが、特に、曲のジャンル(曲が演奏される儀礼や舞踊形式)ごとに、その音楽的特性を分析する。そのために既に調査を終えた、現代演奏家によるクレズマー音楽のジャンル認識を手掛かりに、各ジャンルの機能(歩く、踊る、聴く等)と性格(厳粛、叙情的、陽気等)と結びつく拍子、リズム、テンポ、旋律のフレージング、旋律展開、旋律のリズムに焦点を当てて調査を進める。最終年度は、前年度までの分析と考察を踏まえ、クレズマー音楽のレパートリー、音楽構造、演奏様式に関する体系を再構築する。その中で、とりわけ20世紀前半から米国で発展し現代までクレズマー音楽と、中東欧ユダヤ人社会で演奏されていたクレズマー音楽との比較を行い、両者の違いと類似性を、音楽を取り巻く環境との関連の中で考察し、得られた結果を取りまとめ、口頭発表と再現演奏、論文の形で成果発表を行う。
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