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連体節と主要部名詞の関係についての統語的・意味的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K13022
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02070:日本語学関連
研究機関日本文理大学

研究代表者

東寺 祐亮  日本文理大学, 工学部, 准教授 (70758656)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワード連体修飾節 / 主要部名詞 / スケール名詞 / 連体節 / 引用節 / 疑問節 / 比較相関構文 / ホド / 容認性 / 修飾 / 名詞句
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、連体節と主要部名詞が組み合わせられることで、どのような意味解釈構築が行われるかを明らかにすることである。連体節構造では、主要部名詞の性質によって連体節と主要部名詞の関係が異なる。本研究では、語彙項目、構造構築、文の意味解釈記述という一連の派生を統一して素性構造的意味記述で行うアプローチを用いることで、その関係を明らかにしていく。

研究実績の概要

本研究は、連体節と主要部名詞がMerge することによって起きる意味解釈の構築を記述することで、連体節と主要部名詞の「修飾」関係を明らかにすることを目的としている。本研究では、連体節と主要部名詞の「修飾」関係として5タイプを想定しており、その観察・分析を検討するために容認性アンケート調査を実施している。2023年度は、「主要部名詞の特性が連体節の特性になっているタイプ」の再調査と、「連体節主要部の特性をもとに新しいモノを作るタイプ」に関する容認性アンケート調査を実施した。
調査は、Web上の容認性アンケート調査システム(EPSAシステム)で実施した。調査例文として、10パターン計78例を作成した。例文群は、分析が文法的であることを予測するものと、分析が非文法的であることを予測するものに分かれている。その例文の容認性判断を日本語母語話者約53名に依頼し、「どうしても許せない」「一応許せる」の二択で回答を収集した。
その結果、「主要部名詞の特性が連体節の特性になっているタイプ」(例:自動車会社の九州支部長は、福岡販売店が客に新車を販売した台数を調べた。)では、先行研究で指摘されていない属格名詞句(所有)・他動詞のガ格名詞句・付加詞句・二格名詞句の名詞の数量を数える解釈を容認する話者が60~75%程度存在すること、二重埋め込み文内の名詞の数量を数える解釈は容認されないことが確認された。また、「連体節主要部の特性をもとに新しいモノを作るタイプ」(例:美香は健が座っている右側に立った。)では、連体節の主要部が状態を表わす述部である場合容認されないことが確認された。
容認性判断は話者間の差が生じることがある。本研究では、本容認性アンケート調査を用いることで連体節の2つのタイプについてより頑健な観察を得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2021年度に本研究の土台となった研究(度合いを表わす構文の連体節・引用節・疑問節に関する研究)に関して追加調査が必要になったこと、2022年度の「主要部名詞の特性が連体節の特性になっているタイプ」の調査結果から連体節内の動詞と参与者の関係が容認性に影響を与えている可能性があり2023年度に同タイプの再調査を実施したことで、計画していた研究に遅れが生じている。連体節内の動詞・参与者と容認性の関係についてはさらに観察を行う必要があることから、現在その研究を進めている。
また、ライフイベントが生じたことにより研究時間の確保が困難になり、全体計画に遅れが生じた

今後の研究の推進方策

2024年度は次のように研究を進める
(1) 「連体節主要部以外が持つ特性をもとに新しいモノを作るタイプ」(例:今年の夏休み、健太は弟が読んだ2倍の本を読んだ。)の容認性アンケート調査を実施する。
(2) 2023年度調査結果を分析し、「主要部名詞の特性が連体節の特性になっているタイプ」についての研究結果を公表する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 比較相関構文における容認性の調査2022

    • 著者名/発表者名
      東寺祐亮
    • 雑誌名

      東アジア日本語教育・日本文化研究

      巻: 24・25 ページ: 209-228

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] スケール名詞を主名詞とした連体修飾節のホスト名詞とその解釈2023

    • 著者名/発表者名
      東寺祐亮
    • 学会等名
      第295回筑紫日本語研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 比較相関構文のVバVホド形式とVホド形式の比較-容認性アンケート調査を基にして-2023

    • 著者名/発表者名
      東寺祐亮
    • 学会等名
      東アジア日本語教育・日本文化研究国際学術大会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] VバVホド構文の容認性調査報告2022

    • 著者名/発表者名
      東寺祐亮
    • 学会等名
      筑紫日本語研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 比較相関構文における容認性の調査2021

    • 著者名/発表者名
      東寺祐亮
    • 学会等名
      第25回東アジア日本語教育・日本文化研究国際学術大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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