研究課題/領域番号 |
21K13023
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 (2023) 弘前大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
近藤 亮一 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (30803225)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 自由関係節 / 史的統語論 / Labeling Algorithm |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、コーパスを用いた調査により、自由関係節を導入する要素の歴史的変化を観察するとともに、自由関係節と他の構文の関係を明らかにする。最終的には、Labeling Algorithmに基づく史的統語論の観点から、自由関係節の歴史的発達の過程や要因を分析することにより、自由関係節の形成に関わる統語的メカニズムを解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本年度の研究では、初期英語におけるthatが先頭にある自由関係節(以下、that自由関係節と呼ぶ)に関する歴史的事実に対して、ラベル付け理論を用いた分析を試みた。 本研究では、コーパス調査により抽出された例に基づき、先行研究(cf. Castillo (1994))で挙げられている、特殊な種類のthat自由関係節が見られる時期の特定を試みた。本研究の理論的分析では、古英語に見られるパターン(e.g. Allen (1980, 2020))や中英語以降における特殊な例に注目し、代名詞や指示詞などの内部構造に関する先行研究(e.g. Kayne and Pollock (2010))や、関係節の構造的変化に関する先行研究(cf. 縄田 (2021, 2022))などの考えに基づいた分析を検討した。この分析では、that(指示詞)の内部構造に注目しながら、that自由関係節の構造・派生を考案し、その歴史的変化について考察している。 この研究成果は、日本英文学会第95回大会シンポジア「極小主義理論と言語変化」において、「ラベル付け理論と自由関係節の変化」というタイトルで口頭発表された。この研究では、当該の自由関係節と関連する、ほかの現象・構文についても言及している。 また、以上で概観した理論的分析の方向性や妥当性を検証するため、関係詞の内部構造に注目しながら、英語におけるある種類の自由関係節に対する分析の検討も始めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コーパス調査や理論的分析は進んでいるが、それらには検証すべき部分が残されている。関連する構文との比較もまだ完了していない。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究では、これまでに得られた調査結果の検証を進めながら、本年度に提案した理論的分析を検証するために、同様の、あるいは類似した観点から、英語におけるほかの自由関係節や関連する構文を分析する予定である。
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