研究課題/領域番号 |
21K13060
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 群馬大学 (2022) 中央大学 (2021) |
研究代表者 |
高波 幸代 群馬大学, 大学教育・学生支援機構, 准教授 (00897407)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | スペリング習得 / スペリングテスト / テスト形式 / 語彙 / 日本人英語学習者 / 学習者要因 / スペリング / 語彙習得 / 綴り |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、スペリングテストの難易度に影響を与える要因を明らかにし、その成果をテスト開発および指導法の考案に活用しようとするものである。本研究では(a)学習者のスペリング能力を測定するための適切なテスト形式を特定し、テストで扱うべき語彙の特徴を分類すること、(b)学習者の実態を調査し、熟達度および学習背景がスペリング能力にどのような影響を与えるかを検証すること、(c)学習者のスペリング能力を向上させるために必要な指導方法を検討すること、という3つの課題を設定した。とりわけ、テスト要因と学習者要因という2つの観点に注目して調査を行い、何がスペリングテストの難易度に影響を与えるのかを検証・整理する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、スペリングテストの難易度に影響を与える要因を明らかにし、日本人英語学習者のスペリング能力を適切に測定するテスト作成を通して、学習者のスペリング能力を向上させるための効果的な指導方法を提案することである。本研究の主な目的は3つある。まず、英語学習者のスペリング能力を測定するための適切なテスト形式を特定し、テストで扱うべき語彙の特徴を分類すること(課題1)、学習者の実態を調査し、熟達度および学習背景がスペリング能力にどのような影響を与えるかを検証すること(課題2)、そして学習者のスペリング能力を向上させるために必要な指導方法を検討すること(課題3)である。 2021年度は課題1に取り組み、適切なスペリングテストの形式や調査で扱うべき語彙について再確認した。 2022年度は課題2に取り組み、当初の計画通り予備調査を実施し、学習者のスペリング能力と外国語学習不安との関係を明らかにしようとした。英語学習観や苦手意識については自由記述によるアンケート調査を行い、学習者の実態を探ろうとした。 現時点までの研究成果としては、(a)複数のスペリングテスト(再生課題・再認課題を含む)を実施した結果からスペリング能力に関する弁別力があると推定できる語彙を選出、(b)学習者の学習歴や学習観、学習方略、学習動機を探るために、既存の質問紙を参考に質問紙調査および自由記述による調査の実施、の2点を達成できた。 これまでの調査結果から、スペリング能力と学習者要因とを含めて検討することにより、日本人英語学習者にとって適切なスペリング指導を行うための手がかりとなる情報が得られた。2022年度は、国内学会での発表1件,査読付き論文1件の採択(印刷中)という成果であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予備調査の結果から、学習者の実態を探るための質問紙および自由記述アンケート用の質問項目を整理しようと試みている。現時点での成果として、国内学会での発表1件、査読付き論文1本(印刷中)の採択となっており、おおむね順調に進展していると言える。 当初は2つの予備調査を実施する予定であったが、2022年度はオンライン授業環境が主であったため、調査のための十分な時間が確保できないという懸念もあった。そこで、調査内容を再検討し、1つの予備調査のなかで必要情報を得られる形式に変更した結果、概ね期待通りのデータを収集することができた。特に自由記述の内容から学習者の実態に迫ることができたため、今後の調査においても自由記述アンケートの使用・分析を発展させていくこととした。2023年度も、適切な調査を研究計画通りに遂行できるよう、引き続き準備を整えていく。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は本調査を実施する計画である。これまでの研究成果を踏まえ、(a)スペリングテスト(再生課題・再認課題)の実施、(b)学習不安に関する質問紙調査の実施、(c)自由記述によるデータ収集、の3点を中心に扱う。本調査にあたっては、これまで同様、調査協力者から事前の同意を得て実施し、データの安全性を確保したうえで研究計画を遂行する。2023年度は特に、学習者のスペリング能力を向上させるために必要な指導方法を検討することが主な課題となっているため、意義ある研究成果を発表できるよう、実践的な内容を取り入れた継続的な調査を実施していく。
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