研究課題/領域番号 |
21K13102
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
|
研究機関 | 沖縄県立芸術大学 |
研究代表者 |
前田 勇樹 沖縄県立芸術大学, 芸術文化研究所, 研究員 (00867731)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 沖縄近代史 / 新聞 / 明治 / 感染症 / 尚家 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は明治前半期(1871~1898年)の新聞記事を対象とし、当該期の琉球沖縄関連の記事を網羅的に調査・収集する事を目的としている。この時期は沖縄近代史の中でも特に史資料が少なく、新たな史料群と成りうる価値を有している。しかし、沖縄最初の新聞である『琉球新報』が発刊される以前の琉球沖縄に関する新聞記事はほとんど手つかずの状況であり、基礎的な収集・整理作業が急務である。本研究では当該期の大手新聞を中心に網羅的な調査を実施し、「琉球沖縄関係新聞記事目録(1872~1898年)」としてまとめる。さらに、この作業によって得た史料をもとに個別のトピックについて分析を行う。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、明治10~20年代の琉球沖縄に関する新聞記事の全体像を把握すること、当時の新聞記事の中から沖縄社会と関わりの深いトピック(①感染症流行と沖縄社会、②旧琉球国王家尚家を中心とした在京琉球人の動向)について分析を行うことの2点である。この時期は沖縄近代史の中でも特に史資料が少なく、新たな史料群と成りうる価値を有している。しかし、沖縄最初の新聞である『琉球新報』が発刊される以前の琉球沖縄に関する新聞記事はほとんど手つかずの状況であり、基礎的な収集・整理作業が急務である。 2023年度は「朝野新聞」「横浜毎日新聞」を中心に記事の収集を行い、またこれまで収集した記事の目録作成を行った。両新聞とも8~9割程度まで収集作業が進んだ。また、沖縄県教育庁が提供する「近代沖縄史料デジタルアーカイブ」への目録収録に合わせて、これまでに作成した目録を修正する作業に時間を要している。2023年度は担当者との調整までにとどまったが、2024年度より収録に向けた作業を本格的に進めていく。 8月と1月に鹿児島にて史料調査を実施した。対象時期の鹿児島新聞の調査と合わせて、鹿児島県立図書館および黎明館が所蔵する近代沖縄に関する史料の収集を行った。 成果発表としては、まず井野瀬久美惠編『つなぐ世界史3 近現代/SDGsの歴史的文脈を探る』(清水書院、2023年8月)において、「感染症流行と明治沖縄社会」の執筆を担当した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目録の修正に時間を要し、資料収集のペースはやや落ちているが、「朝野新聞」の収集が間もなく完了し、「横浜毎日新聞」を6年分と「東京日日新聞」の収集で概ね完了する。メインとなる新聞資料の収集と併せて関連する当該期の史料調査は順調に進んでおり、その成果の一部は学会報告や論文投稿に反映されている。
|
今後の研究の推進方策 |
最終年度となる2024年度は総目録の完成と、「近代沖縄史料デジタルアーカイブ」へのデータ引き渡しを目標に作業を進める。また、2025年2月に本科研の成果報告として近代沖縄新聞資料に関するシンポジウムの開催を計画している。9月を目途に資料収集作業を終わらせ、後半期はシンポジウムの準備と論文投稿に時間を充てる計画である。
|