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前近代東部内モンゴル地域支配秩序の変容:官吏の職能に対する考察を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 21K13120
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
研究機関大阪大学

研究代表者

阿路思  大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 招へい研究員 (70897016)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード内モンゴル / 札薩克衙門档案資料 / 清朝 / 遊牧地域社会史」 / 内モンゴル近現代史 / 官僚制 / 遊牧地域社会史 / 近代 / 支配秩序 / 官吏
研究開始時の研究の概要

本研究は、地方社会における官吏の活動をめぐる人的結合のメカニズムの考察を通して、前近代東部内モンゴル地域支配秩序の変容を明らかにするものである。前近代遊牧社会における属人支配構造および社会の分配システムは、農地化以降も基本的に継承され、モンゴル人農耕社会は、遊牧社会の構造的特徴を有する。本研究は、前近代内モンゴル末端社会内部の支配秩序を系統的に考察する必要性から、農地化されなかった「伝統的」遊牧社会の官吏と地域の支配秩序を分析し、農地化による官吏制度および地域支配秩序がいかに変化したかを明らかにする。

研究実績の概要

清代内モンゴル地域の札薩克衙門档案資料の調査が不十分であったため、今年度は、中国から刊行された札薩克衙門档案資料調査を行った。
近年、伊克昭盟(内モンゴル自治区西南部)、喀喇沁左翼旗、翁牛特右翼旗、蘇尼特左旗、科爾沁左翼後旗などの札薩克衙門档案資料が刊行されている。令和4年度の年度から今年度の前半までは、『喀喇沁左翼旗王府档案』と翁牛特右翼旗札薩克衙門档案資料として出版された『赤峰地区清代蒙満文档案漢訳匯編』の資料調査を行った。『喀喇沁左翼旗王府档案』の収録資料は膨大な量を有し、目次情報を把握した上、政務に関連する内容を収集した。『赤峰地区清代蒙満文档案漢訳匯編』に収録されている資料は、赤峰市档案館所蔵の「清代翁牛特右翼旗全宗档案」から構成され、資料集の数が少ないため、通読した上、調査結果を『清代蒙旗札薩克衙門档案資料について:「赤峰地区清代蒙満文档案漢訳匯編」を中心に』にまとめた。
『喀喇沁左翼旗王府档案』は、中国遼寧省喀喇沁左翼モンゴル族自治県档案局所蔵の資料であり、同旗札薩克衙門档案資料の圧倒的多数は内モンゴル档案館に所蔵されている。資料集の量が大変多く、また、記事本末体の記述方式が採用されているため、全体像を掴みにくく、官吏の活動重心がいかに変化したかを解明することが困難である。したがって、今年度の後半は、前近代東部内モンゴル地域と同様に早い段階で農地化が進んだ伊克昭盟鄂爾多斯左翼前旗(準格爾旗)の札薩克衙門档案資料の調査に着手した。この地域の資料集の記述方式は編年体であるため、盟旗制度における官職の交替および行政の機能と構造の実態を系統的に把握しやすい。内札薩克六盟の共通する部分を中心に資料調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究の進展に伴い、調査資料が大幅に増え、これらの資料を使って充分な研究成果を得るために、当初の研究計画を変更する必要が生じたことにより、その調整に予想外の日数を要したため年度内の完了が困難となった。

今後の研究の推進方策

今年度行った『準格爾札薩克衙門档案』の資料調査結果の一部を整理し、「清代中後期における内札薩克盟長官職の一考察:準格爾旗札薩克衙門档案資料を中心に」というテーマで学会報告を行う上、同テーマの学術論文を執筆する。令和4年度執筆した学術論文をもとに、今年度収集した資料を充分に利用し、訂正作業を行いたい。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 清代蒙旗札薩克衙門档案資料について : 『赤峰地区清代蒙満文档案漢訳匯編』を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      阿路思
    • 雑誌名

      News letter / 近現代東北アジア地域史研究会 [編]

      巻: 35 ページ: 41-46

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『蒙疆新聞』におけるモンゴル関係資料の収集について2023

    • 著者名/発表者名
      阿路思
    • 雑誌名

      東京大学大学院情報学環社会情報研究センターニュース

      巻: 33 ページ: 1-4

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 清末民初期における内モンゴルの官僚制について2022

    • 著者名/発表者名
      阿路思
    • 学会等名
      2022年度内陸アジア史学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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