研究課題/領域番号 |
21K13148
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03070:博物館学関連
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研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
小森 真樹 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (70808873)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ミュージアム(美術館・博物館) / 記念碑 / パブリック・ヒストリー / 植民地主義 / コミュニケーション / アメリカ先住民 / 万国博覧会 / 医学史 / 先住民 / ミュージアム / 美術館 / 博物館 |
研究開始時の研究の概要 |
博物館とはいかにすれば健全な対話の場として機能するのか。本研究は、アメリカ合衆国の民族学博物館における「脱植民地化運動」を事例に、文化人類学、歴史学、博物館研究を架橋しながらこの問いに答える。植民地主義に由来する博物館を「人種」の観点から再編成することを目指すこの運動に関する言説を対象に、「対話」構造に着目して博物館のコミュニケーションがいかに成立しているのかを考察する。従来の博物館の対話分析は文化人類学理論の影響下、少数派の意見を救い、異なる意見の対話を設計する方法に重点をおいて展開してきた。博物館研究もそれらを肯定的に評価してきたが、本研究ではこうした対話法の批判的な再考を試みる。
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研究実績の概要 |
パンデミックの影響で変更した計画に沿って研究を進めた。今年度は移動には制限がなかったが、国外調査は次年度のサバティカル期間に注力することとし、成果の発表と調査準備期間とした。
アメリカ・フィラデルフィアのテンプル大学学部、及び、イギリス・ロンドンのウェルカム・コレクションに研究協力を仰ぎ、両機関を拠点に英欧米地域の博物館脱植民地化の過程について調査を進める準備を整えた。ウェルカム・コレクションは同事業の実践・調査・研究に力を入れており、日本での活動時にはすでに意見交換・交流を進めてきた。
調査は遠隔でも進め、フィラデルフィアの医学博物館の脱植民地化事業に関する近年の動向について論文にまとめた。継続的に進めてきた、語り・対話において博物館や記念碑、社会運動や大衆文化が果たす役割に関する調査結果についても整理・考察し、それらについても論文・書籍等の形で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでにもパンデミック下での渡航制限などの困難も生じたが、遂行計画を調整し、研究内容を軌道修正したことで成果を上げた。また次年度に実地調査に注力できる期間を設けることができた。以上の理由から、「おおむね順調に進展している」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、フィラデルフィア及びロンドンの両機関を拠点に研究を進めていく予定である。研究交流、文献収集及びフィールドワークを計画している。 研究結果は、引き続き、学会報告・論文・書籍等の形で発表していく予定である。
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