研究課題/領域番号 |
21K13153
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 崇紘 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教 (60826767)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 空間フィルタリング / 組成データ解析 / 定数和制約 / 空間的自己相関 / 空間的相互相関 / 空間的異質性 / 地理的加重回帰 / 地域特化係数 / 空間統計学 / 空間計量経済学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、組成データ解析と空間統計学/空間計量経済学的手法を接続し、組成データのための空間回帰モデルを新たに開発することにより、空間データのモデリングにおいて定数和制約が及ぼす影響を定量的に把握することを目的とする。具体的には、〔Ⅰ〕空間的自己相関と空間的相互相関、〔Ⅱ〕空間的異質性を考慮した空間回帰モデルの開発に取り組み、定数和制約の考慮有無によるパラメータ推定や予測精度への過大/過少評価の傾向の定量化やパラメータ解釈への影響を研究期間内に明らかとする。また、開発した方法論を統計解析ソフト R において整理し、〔Ⅲ〕パッケージの公開・利用促進を通じて実用化を図る。
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研究実績の概要 |
組成データ解析と空間統計学/空間計量経済学的手法を接続し、組成データのための空間回帰モデルを新たに開発すること、そして、空間データのモデリングにおいて定数和制約が及ぼす影響を定量的に把握することを目的として、[I]空間的自己相関と空間的相互相関を考慮した空間回帰モデルの開発、[II]空間的異質性を考慮した空間回帰モデルの開発、そして、[III]それらのパッケージの公開・利用促進 のそれぞれの課題に対し、以下の通り研究を実施した。 [I]空間的自己相関と空間的相互相関を考慮するモデルとして、固有ベクトル空間フィルタリングを応用する方法の検討を進めた。その検討結果について専門家らと議論するため、組成データ解析に関する国際会議 The 10th International Workshop on Compositional Data Analysisでの口頭発表を予定している。また、組成データ解析の考え方を援用した新たな地域特化に関する指標を検討した。その成果は、地理情報システム学会第32回研究発表大会でポスター発表し、ポスターセッション賞を受賞した。また、第68回土木計画学研究発表会秋大会で口頭発表した。 [II]空間的異質性を考慮する代表的手法である地理的加重回帰モデルを組成データ用に拡張した。その成果は、数理地質学の国際会議The 22nd Annual Conference of the International Association for Mathematical Geosciencesで口頭発表した。 [III]パッケージの公開・利用促進に向けて、[I]、[II]の計算コードを整理した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
[I]固有ベクトル空間フィルタリングによる組成データのための空間回帰モデルの検討に着手した。また、地域特化係数を拡張し、組成データにおける空間的自己相関と空間的相互相関の程度を探索的に測る手法の開発を検討し国内外の学会で発表した。 [II]昨年度までに組成データのための地理的加重回帰モデルを定式化し,予測値の解釈上の有用性を整理し、国外の学会で発表した。 [III]については[I]、[II]に関する論文の採択通知後、速やかに公開する準備を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
2021、2022年度は[II]、2023年度は[I]の分析に重点をおいて、概ね順調に研究を進めることができた。最終年度となる2024年度は、成果の論文採択に向けた対応を進めるとともに、[III]を行う。
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