研究課題/領域番号 |
21K13171
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 盛岡大学 |
研究代表者 |
飛内 悠子 盛岡大学, 文学部, 教授 (40773411)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 南スーダン / キリスト教 / 信仰覚醒運動 / ウガンダ / 信仰覚醒 / クク人 / アフリカ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は申請者が単独で行う4年間のプロジェクトで、研究方法は歴史的文献調査、インタビュー、人類学的参与観察である。なお、各教派、組織に関する概要やグローバル・ネットワーク、教派間関係といった情報は取得済みである。具体的な課題は以下の3つとなる。 ①信仰覚醒関連用語の南スーダン、アフリカにおける概念解明。②信仰覚醒の経緯に関する調査。③信仰覚醒の影響に関する調査。
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研究実績の概要 |
2023年4月に本課題を基課題とする国際共同研究強化Aにより、英国エディンバラに渡航し、エディンバラにおける信仰覚醒の実態について調査を行った。スコットランド教会のA教会、そして福音派独立教会のB教会を拠点とした調査によって、スコットランドにおける信仰覚醒の状況を明らかにした。また、同時に前年度の調査成果の整理を行った。2023年12月から2024年1月はこちらも国際共同研究強化Aによりウガンダに渡航し、モヨ県、カユンガ県における東アフリカ信仰覚醒運動、スクリプチャー・ユニオンに関する調査を行った。エディンバラ、およびウガンダの調査の成果についての詳細は、国際共同研究強化Aの報告書に記す。 2024年2月は南スーダンにおいて、東アフリカ信仰覚醒運動と若者主体の信仰覚醒組織に関する調査を行った。東アフリカ信仰覚醒運動は組織化があいまいで、様々なグループが東アフリカの各地で活動するが、そのうちの一つでかつてかなり過激に運動を展開した「選ばれし福音覚醒者(CER)」の南スーダンにおける信仰覚醒運動への影響力の大きさがウガンダで判明していたが、南スーダンにおいてもその影響力の高さが裏付けられた。その一方、CERの名前は南スーダンで語られることがなく、南スーダンにおいてはCERはほぼ一般の信仰覚醒者と同化している様子が見えた。また、若者主体の信仰覚醒組織については、これまでに判明していた中等学校の学生が主体となるスクリプチャー・ユニオンに加え、ジュバ大学のキリスト教学生会と、基本的に大卒者が主体となるフォーカスの存在を確認した。これらの組織は基本的に超教派であり、ネットワークを形成している。同時にそれぞれの組織はグローバルなネットワークも持っており、これらが参加者の信仰覚醒を促し、かつ信仰の強化につながっている様子を確認した。 2024年3月に帰国し、調査成果を整理した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究を基盤とする国際共同研究強化Aにより、英国、ウガンダでの長期滞在が可能になったことにより調査自体は飛躍的に進展したが、その分成果公表が遅れているため、おおむね順調と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年8-9月に南スーダンと英国、2025年2-3月にウガンダにおいて調査を行う予定である。特に各地における信仰覚醒者たちの信仰覚醒による影響と、彼らがそれをどう見ているのかについて注目する。同時に、これまでの調査成果の公刊を目指す。
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