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北インド・ダラムサラにおけるチベット難民とレミッタンスの人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K13177
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分04030:文化人類学および民俗学関連
研究機関奈良大学 (2022-2023)
関西学院大学 (2021)

研究代表者

片 雪蘭  奈良大学, 社会学部, 講師 (50848372)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード難民 / チベット / インド / モビリティ / レミッタンス / 物質性 / 移動
研究開始時の研究の概要

グローバル化の進展に伴って、チベット難民の移動がますます増加している。トランスナショナルなチベット人コミュニティが拡大するにつれ、チベット難民社会の中心地である北インド・ダラムサラには海外からのレミッタンス(送金)が集中するようになった。本研究では、北インド・ダラムサラとフランス・パリのチベット人コミュニティにおける「レミッタンス・フロー」に焦点を当て、レミッタンスがインドのチベット難民社会に与える影響を経済的・文化的・物質的な側面から分析する。

研究実績の概要

本研究の目的は、インド・ダラムサラとフランス・パリのチベット人コミュニティにおける「レミッタンス・フロー」に焦点を当て、海外のチベット人によるレミッタンスがインドのチベット難民社会に与える影響を経済的・文化的・物質的な側面から分析することである。2023年度には主に現地調査と文献調査を行った。2023年9月にインドのデリーとダラムサラで現地調査を実施した。
具体的には、まずインドにおいてチベット難民数の減少にもかかわらずレストランやカフェ産業が開発されつつあるダラムサラとデリーのチベット難民居住区を観察し、特にレストランを経営しているチベット難民へのインタビュー調査を行った。起業をすることになった背景や具体的な起業のプロセスなどを聞き取り、チベット難民として起業することの難しさがある一方で、チベット難民が国際的なネットワークを用いながらビジネスを成功させていることが明らかとなった。
さらに、現在デリーのMajnu-ka-tilla(チベット難民居住区)は、デリーの公式的な「フード・ハブ」として多くのインド人若者が週末に出かける場所となっている。そのため、インド人若者たちに対しても、チベット難民居住区の意味について聞き取り調査を行った。チベット難民居住区が単に難民の空間だけにとどまらず、インド社会において新しい文化を作り上げていることも興味深い。
それらの成果は、2023年9月に日本南アジア学会第36回全国大会にて口頭発表(「フードハブとしての難民居住区:デリーのマジュヌ・カ・ティラにおけるチベット人と飲食業」)をして公表されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は計画していた現地調査を無事実施し、多くのデータを蓄積することができた。また、文献調査を通してレミッタンスと移民・難民の関係についてさまざまな事例を知ることができた。ただ、当初予定していた成果発表はそれほど進んでいないため、やや遅れていると考える。

今後の研究の推進方策

2024年度にも、続けてインドへの現地調査(2025年3月)を予定している。そこで得られたデータをもとに、論文の執筆や国内外における学会発表を積極的に進めたい。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Waiting for Papers2023

    • 著者名/発表者名
      Seollan Pyeon
    • 雑誌名

      インターナショナル・ジャーナル・オブ・サウス・アジアン・スタディーズ

      巻: 13 号: 0 ページ: 1-17

    • DOI

      10.11384/ijsas.1013

    • ISSN
      2434-3005
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 難民の移動、わたしの移動 ──去る者と残される者のはざまで2022

    • 著者名/発表者名
      片雪蘭
    • 雑誌名

      先端社会研究所紀

      巻: 19 ページ: 51-59

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] フードハブとしての難民居住区:デリーのマジュヌ・カ・ティラにおけるチベット人と飲食業2023

    • 著者名/発表者名
      片雪蘭
    • 学会等名
      日本南アジア学会第36回全国大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Paperwork, Waiting, and Migration of Tibetan Refugees in India2022

    • 著者名/発表者名
      Seollan Pyeon
    • 学会等名
      16th Seminar of International Association for Tibetan Studies
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] チベット難民の移動とインド・ダラムサラの聖地化2022

    • 著者名/発表者名
      片雪蘭
    • 学会等名
      韓国比較民俗学会国際学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 難民の書類と移動/不動――インドにおけるチベット難民の身分証をめぐる物質的実践2021

    • 著者名/発表者名
      片雪蘭
    • 学会等名
      日本文化人類学会第55回研究大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 書類を待つ――インドにおけるチベット難民の移動と不確実性2021

    • 著者名/発表者名
      片雪蘭
    • 学会等名
      日本南アジア学会第34回全国大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] モビリティと物質性の人類学2024

    • 著者名/発表者名
      古川不可知、土井清美、萩原卓也、片雪蘭、左地亮子、難波美芸、西尾善太、橋爪太作、中野真備、中野歩美、村橋勲
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      春風社
    • ISBN
      4861109124
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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