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フランス憲法上の「連帯」と社会的統合―外国人の教育権に関する日仏比較法研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K13186
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分05020:公法学関連
研究機関帝京科学大学 (2024)
早稲田大学 (2021-2023)

研究代表者

塚林 美弥子  帝京科学大学, 総合教育センター, 講師 (80825547)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード憲法 / 居場所 / 連帯 / 生存権 / 教育権 / 子どもの貧困 / 外国人 / 教育法 / 外国人の権利 / 社会的紐帯 / フランス法 / 教育を受ける権利 / 社会権
研究開始時の研究の概要

外国人とその子どもたちの「教育を受ける権利」と、フランス憲法において社会権を基礎づける「連帯」概念との関係を分析し、その規範的意義と限界とを明らかにする。さらに、日本における外国人とその子どもたちの「教育を受ける権利」の保障、実現のために示されるべき方向性をフランスとの比較というアプローチで憲法学的に考察する。これらの作業を通じ、現代的課題たる外国人の社会的統合について、これに関する政策の理念と実現方法について、受入時(特に教育権)・受入後(特に生存権・労働権)の全過程に及ぶ1つの包括的なモデルを提示することを目指したい。

研究実績の概要

1 本研究の目的はフランス(仏)の「連帯」概念につき、特に外国にルーツを有する人々(外国人)の「教育を受ける権利」と社会的包摂の観点から検討し、その意義と課題を明らかにすることにある。最終的に日本における外国人の包摂の在り方、具体的には外国人の教育に関する諸制度をめぐる理念的枠組みを日仏の比較法研究により明らかにすることを目指しているが、2024年度は、2023年度の研究を踏まえて、主として教育を受ける権利と生存権の関係性を検討した。というのも、外国人の社会的包摂のための「居場所づくり」という日仏共通の社会的課題に応えるには、「居場所」を持てる権利として観念できる可能性のある生存権と教育を受ける権利には共通の基盤があるという仮説を持ったからである。
2 今年度の研究実績は、(1)教育を受ける権利と生存権の関係性の新たな可能性について明らかにした、「子どもの『居場所』保障に関する憲法論的考察―教育を受ける権利と生存権の統合的保障の観点から」 『日本教育法学会年報』53巻(2024年4月発行)76-84頁、(2)憲法と子どもの関係性について、日仏の比較を行った、「第9章 子どもと憲法」(佐藤信との共著)『憲法のよはく』(仮題)(山本龍彦・佐藤信=編)(勁草書房、2025年12月刊行(予定))の2つである。また、(3)「日本国憲法の教育を受ける権利(26 条)と生存権(25 条)との関係性の捉え直し」『日韓/韓日対話<第8回企画>「教育の機会均等」を語り直す(その2)』渡部昭夫(大阪信愛学院大学教授)主催(招待有)(オンライン、2024年12月)では、連帯の分析を踏まえながら、子どもの教育を受ける権利と生存権の基礎づけについて、検討を行った。
3 また仏における「居場所づくり」の実態を明らかにするため、(1)仏・パリに渡航して関連施設を視察し、(2)関連団体へのインタビューを行った。

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

もともと仏への渡航・視察は2021-2022年に実施予定であったが、コロナ禍や異動などが原因で2024年10-11月のタイミングまでずれ込んでしまった。仏における外国人の社会的包摂の理念的枠組みを明らかにしたうえで、その日本への導入可能性について検討し、日本における外国人の社会的包摂の際の法的理念を考え出すことが本研究の最終目標であり、このためには仏における「居場所づくり」の実態を知ることが必要不可欠であったため、上記遅延は研究課題への取組みの進展それ自体にも遅れをもたらすことになった。

今後の研究の推進方策

1 実施タイミングがかなり遅くなったとはいえ、仏の「居場所づくり」の実践については、仏への渡航とその後の2回のフォローアップ・インタビューを通じて、かなり詳細に明らかにすることができた。また、「居場所づくり」の憲法理論としての生存権と教育を受ける権利の統合的保障という視角が必要となり、日本における立法・行政の法的統制に関する憲法解釈論とこれまでの実践については研究をかなり進めることができた。上記を踏まえると、今後に必要な研究は、仏における「居場所づくり」の実践を憲法解釈論に位置づけるという、仏憲法の理論研究である。
2 2023年度には憲法25条「生存権」と憲法26条「教育を受ける権利」の「統一的解釈論」を提唱し、子どもたちが他者とつながり、当該「紐帯」を基盤に成長・発達する権利が保障されるべきであることを示したが、仏憲法の根本理念の一つである「連帯」が政府に命じる紐帯の維持義務を、仏渡航で得た居場所づくりの実態を踏まえながら検討する必要があると考える。とくに、既に脱稿済みの「第9章 子どもと憲法」(佐藤信との共著)『憲法のよはく』(仮題)(山本龍彦・佐藤信=編)(勁草書房、2025年12月刊行(予定))では、子どもの権利条約も含めた仏の子どもの保護の憲法実践の全体像を明らかにしたが、「子どもの保護」というより広い視点から「居場所づくり」の実践について検討することが必要となると考えている。

報告書

(4件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2025 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 子どもの「居場所」保障に関する憲法論的考察―教育を受ける権利と生存権の統合的保障の観点から2024

    • 著者名/発表者名
      塚林美弥子
    • 雑誌名

      日本教育法学会年報

      巻: 53 ページ: 76-84

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 家族と憲法(続):日本における来歴と仏国を事例とした具体的展望2025

    • 著者名/発表者名
      塚林美弥子・佐藤信
    • 学会等名
      山本龍彦(慶応義塾大学教授)・佐藤信(東京都立大学准教授)共催 オルターナティブ研究会 (オンライン、2024年12月)
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本国憲法の教育を受ける権利(26 条)と生存権(25 条)との関係性の捉え直し2024

    • 著者名/発表者名
      塚林美弥子
    • 学会等名
      日韓/韓日対話<第8回企画>「教育の機会均等」を語り直す(その2)
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 子どもの「居場所」保障に関する憲法論的考察―教育を受ける権利と生存権の統合的保障の観点から2023

    • 著者名/発表者名
      塚林美弥子
    • 学会等名
      日本教育法学会 第53回定期総会(国士舘大学)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 憲法上の「居場所」への権利(仮題)2023

    • 著者名/発表者名
      塚林美弥子
    • 学会等名
      日本教育法学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「子どもの貧困」と憲法-憲法26条「生存権説」再考2022

    • 著者名/発表者名
      塚林美弥子
    • 学会等名
      日本教育法学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] 水島朝穂先生古稀記念 自由と平和の構想力 : 憲法学からの直言 :2023

    • 著者名/発表者名
      愛敬浩二・藤井康博・高橋雅人・塚林美弥子他
    • 総ページ数
      578
    • 出版者
      日本評論社
    • ISBN
      9784535526716
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 水島朝穂先生古稀記念 自由と平和の構想力2023

    • 著者名/発表者名
      愛敬 浩二、藤井 康博、高橋 雅人
    • 総ページ数
      592
    • 出版者
      日本評論社
    • ISBN
      9784535526716
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-12-26  

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