研究課題/領域番号 |
21K13226
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
奥田 恒 金沢大学, 経済学経営学系, 講師 (80882571)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 政策デザイン / 政策と規範 / 政策目的 / 政策手段 / 政策学習 / エビデンスにもとづく政策作成 / イデオロギー / 政策の目的と手段 / 政策の成功 / 政策規範 / 理想理論と非理想理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、現在主流の「政策デザイン論」の規範的前提を解明・検討することである。研究方法は、政策研究と現代政治哲学を参照した評価枠組みの作成と、それを用いた諸提案の評価である。特に「誰がどのように政策目標を設定する(べき)か」という想定に特に着目し、様々な政策デザイン論を横断的に渉猟し詳らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、政策デザインをはじめとする政策研究の諸理論が、政策目的・政策規範をどのように位置づける(べき)かを主としている。本年度の課題は、上記課題に対し、政策デザイン・政策手段として論じられている文献を渉猟し、理論的裏づけのもとにまとめることであった。 その課題にたいし、以下二点のアプローチのもと研究を進めた。第一に、ウィキッド・プロブレム研究や政治理論研究からの示唆を踏まえると、政策デザイン方針にいかなる示唆がもたらされるか、という方向の理論的研究である。より政策実践にかかわるウィキッド・プロブレムに焦点を当てる議論と、政治理論をはじめとする理論的な裏づけを探る議論の、ふたつの方向性それぞれについて執筆を進めた。第二に、より政策実践に焦点を当て、そこから理論的示唆を得る研究である。具体的には、「エビデンスに基づく政策作成(EBPM)」を題材とし、政策目的・政策デザインとの関連を論じる研究成果を発表している。 その成果の一部は下記のかたちで発表されている。「エビデンスに基づく政策形成(EBPM)における「適切なエビデンス」」『金沢大学経済論集』43(1)。この成果は、先述した研究アプローチのうち後者にあたる。EBPM関連の成果に加え、次年度刊行予定の政策デザイン・政策規範への理論的研究の原稿を、邦語・英語でそれぞれ一点ずつ、執筆・提出している。こちらが、先述の整理のうち、前者にあたる政策デザイン方針への理論的研究にあたる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、政策デザインをはじめとする政策研究の諸理論が、政策目的・政策規範をどのように位置づける(べき)かを主としている。本年度の課題は、上記課題に対し、政策デザイン・政策手段として論じられている文献を渉猟し、理論的裏づけのもとにまとめることであった。その課題は、ウィキッド・プロブレム研究や政治理論研究からの示唆を踏まえると、政策デザイン方針にいかなる示唆がもたらされるか、という執筆方針で進められた。具体的成果として、エビデンスに基づく政策形成(EBPM)にかかわる学内紀要と、加えて、次年度刊行予定の政策デザイン・政策規範への理論的研究の原稿を、2本提出済みである。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度も、本年度に進められた理論的研究をひきつづき拡充し発表を行う。英語圏で発表されている「政策デザイン論」の渉猟も引き続き進め、研究動向を把握しつつ、議論の方向性精査の材料とする。最終年度となるため、以上の調査結果をもとに、政策デザインへの哲学的・実践的含意により焦点が当たるよう、研究報告・論文投稿を行っていく。
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