研究課題/領域番号 |
21K13239
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
松本 浩延 同志社大学, 人文科学研究所, 嘱託研究員 (30844089)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 日本社会党 / 民社党 / 参議院 / 棚橋小虎 / 日記研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「棚橋小虎日記」の解読と分析を通して、55年体制成立期の社会党、民社党、参議院の実態を史料実証的に明らかにしようとするものである。 棚橋小虎(1889~1973年)は、日本社会党の衆議院、参議院議員として主に活動し、民主社会党の創立にも関わった長野県出身の政治家である。棚橋は約70年間に亘り、大学ノート69冊分の日記を遺している。 この内、1954~1962年分の日記を用いて、以下の3点の実態解明に迫る。第一に、55年体制成立前後の社会党についてである。第二に、1959年末から1960年にかけての民社党の誕生と初期の展開についてである。そして、第三に、当該期の参議院についてである。
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研究実績の概要 |
本研究事業において、2023年度に実施した研究の主たる内容については、以下の4点に大別される。 第1に、本研究課題の主たる対象である棚橋小虎日記の解読・検討を進めた。解読および周辺史資料の調査から浮かび上がった事実を基にしつつ、戦前期の無産政党の政治家や戦後の社会主義政党の政治家に対する政治指導を分析した。第2に、本研究が主たる対象とする第二次世界大戦後から55年体制の形成、60年安保に至る時期の日本政治史において、戦前期の政治的慣習である「憲政の常道」概念がいかに展開していたかについて分析を進めた。第3に、「60年安保」をめぐる政治史において、旧軍人グループと社会党政治家との関わりについて分析を進めた。本点については2024年度にさらなる研究の進展を見込んでいる。第4に、大正期における社会主義思想の流入と、それに対する政治指導者層の反応について、山縣有朋の反応を中心に検討を行った。本点については、編纂中の『新版・山縣有朋意見書集』と関連するものである。 研究成果としては、戦後日本政治における「憲政の常道」概念の展開に関連する研究発表として、松本浩延「戦後日本の憲政常道論」(於早稲田大学、第107回内務省研究会、2023年9月23日)を行い、質疑応答等を通じて研究へフィードバックを行った。 資料調査としては、国立国会図書館所蔵資料に対する調査のほか、神奈川県藤沢市の湘南大庭市民図書館所蔵の『片山哲文庫』の調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画の日記本体にたいする研究は遅れている。ただし、周辺史料とそれをもとにした研究が複線的に進展しているため「やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
新規周辺史料にもとづいた研究と当初計画とを連動させるかたちで研究発表および論文執筆を行う予定である。
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