研究課題/領域番号 |
21K13256
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
高山 直樹 一橋大学, 経済研究所, 講師 (10843790)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マクロ経済学 / 情報 / 景気変動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、各経済主体が内生的な情報をも観測する一般的なマクロ経済における均衡の性質を明らかにし、その応用として、実際的な動学的マクロ経済モデルによりコンフィデンスへのショックがある経済の定量的な分析を実現することを目指すものである。こうした研究の遂行により、マクロ経済学における新しい世代のワークホースモデルの確立に向けて貢献することが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究は、経済の状態について認識の一致が成立しない現実的な情報構造の下で、各経済主体が内生的な情報をも観測する一般的なマクロ経済における均衡の性質を明らかにし、その応用として、実際的な動学的マクロ経済モデルによりコンフィデンスへのショックがある経済の定量的な分析を実現しようとするものである。これにより、情報構造と均衡の関係をつまびらかにすることで不完備情報下のマクロ経済学における理論的な発展に貢献するとともに、情報摩擦のある経済をデータで裏付けられた現代的なマクロ経済モデルで描写するためのより一般的な手法を開発し、これまで標準的なマクロ経済モデルでは取り込まれてこなかった新しいタイプのショックが持つ含意を定量的に明らかにすることを目指す。 2022年度は、これまでに研究代表者らが不完備情報下におけるマクロ経済モデルの求解について得た手法に基づき、実際的な動学的マクロ経済モデルの開発を行った。このモデルは各経済主体が集計生産量のような内生的な情報を観測するケースについて解析解を与えるには至っていないが、期待形成に関するインプットとして米フィラデルフィア連邦準備銀行のSurvey of Professional Forecastersを用いた定量的分析はAngeletosらが識別した主要景気循環(Main Business Cycle, MBC)ショックの含意と整合的であった。研究代表者らによるモデルにおけるコンフィデンス・ショックの定式化は、MBCショックの有力なミクロ経済学的な基礎づけの一つだと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各経済主体が集計生産量のような内生的な情報を観測するケースについて解析解を得るには至っていないが、AngeletosらによるMBCショックの含意と整合的な応用マクロ経済モデルが開発できたことは本研究の目的に対して有意な前進と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
開発したモデルの定量的な性質の改良を引き続き行いたい。あわせて、各経済主体が集計生産量のような内生的な情報を観測する場合に、経済系に入力されるショックが有限次元のARMA過程に従うものであっても、均衡の解となるポリシーファンクションがARMA形式で表すと無限次元となる可能性が排除できないという課題が残されているのに対して、より工学的なアプローチを検討したい。
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