研究課題/領域番号 |
21K13269
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07030:経済統計関連
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
澤田 真行 一橋大学, 経済研究所, 講師 (70861011)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 因果推論 / 識別仮定 / 部分識別 / 回帰不連続デザイン |
研究開始時の研究の概要 |
因果推論は、因果関係の統計的検証を行う強力なツールである。しかし、要求される背後の仮定は自明ではない。既存の妥当性検証には正当化されていないものがあり、実証分析の信頼性を毀損しうる。本研究はその背後の仮定の性質を解明し、その検証手段と、妥当性が損なわれる場合にも有効な代替手法を提唱する。
本研究では特に、回帰不連続デザイン (regression discontinuity design) について背後の仮定の検証と、代替的手法の提案を行う。提案手法を応用実践者向け統計ソフトウェア (Stata や R のパッケージ) として公開し、実際に実証分析に適用することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は因果推論に必要な仮定の検定と、仮定の妥当性が担保されない場合における代替的推定手法を分析する。なかでも、回帰不連続デザインと呼ばれる手法 に注目して研究を行っている。 令和4年度は、研究課題1.(密度の連続性条件と回帰不連続デザインの点識別条件の関係性を明らかにする)の解決となる論文(研究協力者:石原卓弥氏との共著)の投稿準備が進み、令和3年度に着手した仮定の妥当性検定の多重検定に対処した同時検定の提唱論文(研究協力者:石原卓弥・伏島光毅両氏との共著)をプレプリントとして公開することができた。いずれの論文も令和5年度初頭に投稿予定である。加えて、本研究の最終目的の一つである統計ソフトウェアパッケージについても、Rパッケージ"rdtest"を同じく令和5年度初頭に公開予定である。令和4年度はさらに、研究課題2.(部分識別推定)及び研究課題3.(検定と部分識別の統合)の探索的分析を進展させつつ、研究課題4.(離散割当変数への一般化)の検討をおこなった。それらの検討を行う上で、回帰不連続デザインの推定において実証分析者が直面する以下の二課題の着想を得て、一定の成果を得ることができた。第一に、割当変数が複数ある場合、従来の一次元化手法が漸近正規性に必要な仮定と矛盾することに着目し、新たに示した局所線形回帰の多次元拡張に基づく推定量を提案し、その数値的性質を示すことができた(研究協力者:石原卓弥氏、栗栖大輔氏、松田安昌氏との共著)。第二に、従属変数が二値であるときには残渣分布が有限標本で既知となることに着目し、その場合の有限標本推定量を提案し、その数値的性質を示すことができた(研究協力者:石原卓弥氏、 矢田 紘平氏との共著)。いずれも令和4年度に口頭報告に至っており、令和5年度中の投稿を目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的のうち、令和4年度までに達成すると計画している研究課題1.について、検定と点識別仮定の関係性についての論文と、多重検定を考慮した検定手法の提案論文は、いずれも令和5年度初旬には投稿予定であり、おおむね予定通りの進展である。 特に、令和3年度実績報告書において、令和4年度に行う予定であった多重検定を考慮した検定手法の提案論文の公開は予定通り行われた。合わせて予定していた統計ソフトのパッケージ開発についても、Rパケージ、rdtestを令和5年度初頭に公開予定であり、順調である。 令和5・6年度までに達成を予定する研究課題2.(部分識別推定)および研究課題3.(検定と部分識別の統合)についても課題検討が進む一方、新たに着目した関連する研究課題についても口頭報告段階まで進展しており、順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度初頭に、研究課題1.の課題に関わる二論文を英文査読付き雑誌へ投稿し、あわせて統計ソフトのRパッケージを初版公開する。引き続き、研究課題2.(部分識別推定)および研究課題3.(検定と部分識別の統合)の検討を行い、新たに着目した関連する研究課題についても令和5年度中に論文としてまとめ、投稿を目指す。
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