研究課題/領域番号 |
21K13273
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07030:経済統計関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
平野 敏弘 関東学院大学, 経済学部, 准教授 (10816010)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 確率場 / 大規模空間データ / 多重解像度近似 / 時空間データ / 状態空間モデル / カルマンフィルタ / データサイエンス / 空間統計学 / 大規模時空間データ / 時空間統計 / クリギング / リモートセンシング |
研究開始時の研究の概要 |
単位時間あたりの車両数を表す交通量や気温・降水量といったデータは緯度・経度などの位置情報を伴って観測されており空間データと呼ばれている.計測技術の発展により,センサーを通じて大規模な空間データの入手が容易になったため,これらのデータを高速に統計解析する手法が活発に研究されるようになった. 本研究は,特に時間情報を持つ空間データの研究に重点を置き,高次元性,非定常性,非正規性を持つ大規模空間データに対する新しい高速統計解析手法の提案とその理論的性質の導出を目標とする.
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研究成果の概要 |
本研究課題では,主に以下の2点の成果を得た. 第一に,大規模時空間データに対するカルマンフィルタに前回採択された科研費研究課題で提案した「線形射影を用いた多重解像度近似」を適用し高速化した「線形射影を用いた多重解像フィルタ」を提案した.さらに,提案手法を非線形・非ガウス状態空間モデルの場合に拡張した.第二に,大規模空間データに対して「線形射影を用いた多重解像度近似」で高速に作成した予測平面に不連続性が発生した場合について,covariance taperingを用いた解消方法を提案し,実データ分析による評価を行った. また,その他の空間統計学に関連する研究も行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題において主に得られた研究成果は,大規模空間データや大規模時空間データに対する新しい高速統計解析手法を提案したものであり,そのうちの一部は統計学における国際学術誌に投稿中である.特に,1つ目の研究成果である「線形射影を用いた多重解像フィルタ」は,時空間データが非ガウス性や非定常性を持つ場合にも適用可能であるだけでなく,大規模空間データが時々刻々と観測される状況でもリアルタイムで高速に統計解析を実行できる.提案手法は地価,交通量,人工衛星から得られる大気中の水蒸気量といった時空間データの統計解析に有用であり,不動産市場の分析,交通渋滞の削減,気候変動問題といった応用と結びついている.
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