研究課題/領域番号 |
21K13285
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
福村 晃一 香川大学, 経済学部, 准教授 (20846349)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 空間経済学 / 租税競争 / 地域経済学 / 人的資本 / 評価 / 情報の非対称性 / 階層型人的資本蓄積 |
研究開始時の研究の概要 |
日本などの先進国では、人・モノ・金・情報すべてが都市に集中し、個人の有益な能力の評価・活用が地方では難しい。 そこには、各地域の階層的教育システムで身につけた個人の能力の評価と、企業の経済活動との間に情報の非対称性を含んだメカニズムがある。そこで、地域の物理的距離を考慮した空間経済学の観点から、そのメカニズムを理論的・数値的分析により明らかにし、それを踏まえてとるべき政策・制度を明らかにする。
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研究成果の概要 |
人的資本の評価コストと人的資本の空間的集積に関して、本研究により全体として次のような研究結果が得られた。生産性が低い場合や人的資本の集積が少ない場合など、企業の戦略的行動の結果相対的に評価コストが高くなる地方では、評価コストや輸送費の両面から人的資本は流入・流出しづらくなる。一方で生産性が高い場合や人的資本の集積が進んでいる場合など、企業の戦略的行動の結果相対的に評価コストが低くなる都市部では、評価コストや輸送費の両面から人的資本は流入・流出しやすくなるということを理論的・数値的に示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、従来同質であるとして分析されてきた人的資本を持つ個人について、人的資本の評価コストの考慮を通じた人的資本の異質性の考慮が、人的資本の地域間移動や集積に与える影響を考察した研究として位置付けられうる。 社会的意義としては、生産性の低い地域に人的資本を持つ人を呼び込むための政策の立案や実施に際し、政策目的の達成のためには中央集権的な意思決定が必要であるということを示した。
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