研究課題/領域番号 |
21K13330
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
|
研究機関 | 白鴎大学 (2023) 広島修道大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
岩永 安浩 白鴎大学, 経営学部, 教授 (50876141)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 流動性 / 過小反応 / モメンタム / 流動性ショック / 流動性変化 / 過少反応 / 日本 / 日本株式市場 / アノマリー / 流動性調整型CAPM / 流動性管理 |
研究開始時の研究の概要 |
流動性ショックと株価リターンの関係を調査し、流動性ショックがどのようにプライシングされているのかを明らかにする。また、流動性ショックを「市場全体の流動性ショックに起因する成分」と「個別銘柄に限定された要因に起因する成分」に分解することを試み、両者がどのように株価に織り込まれているのかを明らかにする。これらの結果を踏まえて、流動性と流動性ショック、あるいは、市場流動性ショックと個別銘柄特有の流動性ショックを適切に管理することを組み入れた、より高度な流動性の管理方法を提案する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、日本株式市場において流動性の変化と株価リターンの関係を調査した。その結果、流動性が上昇した銘柄は、低下した銘柄と比較して株価リターンが高いことを確認した。 この現象は、流動性の変化に対して市場が過小反応していることを示している。また、本研究では、流動性を分解し、それぞれの成分がどのように価格付けされているのかを分析した。 銘柄固有の長期的な流動性の変化と株価リターンは正の関係である一方で、銘柄固有の短期的な流動性の変化と株価リターンは負の関係であることを確認した。個別銘柄の流動性の変化のマーケット流動性の変化に対する感応度は価格付けされていないことが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の貢献は、流動性の変化に対して株式市場がどのように反応するのかについて知見を得たことである。流動性の水準を対象とした研究は数多く行われているが、流動性の変化を対象とした研究は行われていない。また、流動性の変化は、広義の流動性ショックと解釈することが可能であるが、一般的な流動性ショックよりも把握しやすい情報であり、情報の伝達が速いと考えられる。本研究の分析結果は、流動性ショックに対して株式市場が過小反応することを報告した流動性ショックに関する先行研究を補強する貢献がある。
|