研究課題/領域番号 |
21K13357
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
陳 燕双 同志社大学, 商学部, 助教 (70844075)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | オペレーションレベルの仕事文化 / 組織の学習環境 / イノベーティブな職場環境 / 組織慣行と文化形成 / オペレーションレベルの文化 / 自律的戦略機能 / 戦略の実行 / 多様性 / 文化形成のメカニズム / オペレーショナルレベルの文化 / 業務遂行に関わる価値観・仕事規範の戦略的機能 / 組織学習 / カルチャーとクライメート |
研究開始時の研究の概要 |
企業目的の実現、経営成果を左右する枢要な要因の一つに、企業の理念・価値観、仕事規範などを包含する企業文化がある。本研究の目的は、戦略の実行と創発を担う現場組織で実践されている業務遂行に関わる価値観・規範の特質とその戦略的機能を解明することである。明文化された上位レベルの価値観・規範ではなく、日々の業務遂行の中で効果的に実践されるオペレーショナルレベルの価値観・規範の戦略的機能を明らかにすることで、学術的貢献とともに不確実性が高まる経営環境の中で危機を乗り越え、企業目的の実現を模索する経営者と現場構成員に実践的な視座をもたらすという社会的意義が期待できる。
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研究実績の概要 |
今年度は、文献レビューを進める一方で、サウスウエスト航空、アマゾン、3M、アイリスオーヤマ、インテルを中心に事例研究を実施し、組織の諸慣行やマネジメントの仕組みと業務遂行に関わる文化がどのように関係しているのかを分析した。その一環として、Jody Hoffer Gittellが著した『The Southwest Airlines Way: Using the Power of Relationships to Achieve High Performance』の翻訳プロジェクトにも取り組んだ。 組織文化が組織の効率性、活力、パフォーマンスに影響するとみる経営者は少なくはない。しかしながら、多くの場合、文化のマネジメントは実質化されずに困難を極めている。上からの経営理念や「パーパス」構築の取り組みに留まり、それらを実質化し、深いところから支える組織メンバーの心情や思考回路まで深化し、組織全体に仕事の文化を浸透させる例は極めて例外的である。この点で、『The Southwest Airlines Way』は、業務遂行に関する仕事の文化が、どのような組織諸慣行によって、どのように構築されて維持されているかを詳細に実証しており、組織文化のマネジメントとは何かをよく示す貴重な研究である。この著書は、本研究で取り組むオペレーションレベルの仕事文化の研究に大きな示唆を与えるものである。 以上の研究から、オペレーションレベルの仕事文化の一つとして,事実とデータに基づいた論理的思考(エビデンスベースド思考)の文化を抽出した。しかし、エビデンスベースドで論理的に考える文化は実際の経営実践とその現場での日々の業務遂行においてどのように機能するか、また、組織の学習環境やイノベーティブな職場環境の形成にどのような役割を果たすのかは、必ずしも明らかにされていない。その解明を研究課題として進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、新型コロナウィルスの感染拡大のため、当初の研究対象(中国企業)に対するフィールドワーク調査の実施が困難となる可能性があることを鑑みて、科研費申請時の当初研究計画を文献研究に基づく事例研究をメインとする研究計画に変更した。そのためアウトプットは遅れているものの、研究は進展した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の研究実施計画として次の3点を計画している。 第1に、エビデンスベースドマネジメントに関する先行研究を整理する。 第2に、トヨタとインテルの事例を取り上げ、エビデンスベースド思考は実際にどのように機能しているのか、戦略策定と日々の業務遂行に分けて事例に基づく研究をまとめる。 第3に、3Mとアイリスオーヤマの事例を取り上げ、両社の経営諸慣行やマネジメントの仕組みとイノベーションに適合的な文化の形成と維持にどのように関係しているのかをまとめる。
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