研究課題/領域番号 |
21K13398
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
高須 悠介 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (40757374)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 役員データ / HTML / 配当政策開示 / スキルマトリックス / 有価証券報告書 / 役員の状況 / 配当政策 / 取締役 / 監査役 / コーポレートガバナンス / 実証会計 / 構造化データ / データサイエンス / XBRL |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,有価証券報告書データを構造化データに変換する手法の開発を通じて,データの利用可能性を拡大すること,および新たに構築されたデータベースによって検証可能となった有価証券報告書の情報内容に関する知見を新たに獲得することにある。HTMLやXBRL形式の有価証券報告書データをプログラミングによって構造化データへ変換することが本研究の独自性であり,これにより,有価証券報告書データの利用可能性の向上とそれに伴う科学研究の再現可能性の向上,従来の商用データベースで見落とされていたデータの活用とそれに伴う実証会計研究の深化,将来の財務報告形式に関する示唆が期待できる。
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研究実績の概要 |
本年度は以下の研究活動を行った。 まず前年度に公開した役員情報データベースの更新作業を行った。その結果,2023年3月期までの有価証券報告書における役員の状況までをカバーするプログラムとなり,引き続き公開を続けている。プログラムの公開後には国内の学部生・大学院生・研究者から利用申請があり,本プロジェクトの目的である会計データベースの構築とその公開を実践できているといえる。 次いで前年度から継続している有価証券報告書における配当政策開示に関する論文について,海外学会での報告を行い,その後にリバイスした論文を海外の査読付きジャーナルに投稿した。現在はRevise and Resubmitの状態であり,レフェリーコメントを受けての改訂を進めており,改訂後に再投稿する予定である。 さらにスキルマトリックス開示に関するデータベースを構築し,今後の研究の基礎とすべき実態分析を行い,論文として公表した。スキルマトリックス開示のデータ自体はデータソースが株主総会の招集通知のPDFファイルであり,役員データベースのようにHTMLやXBRLの解析が不可能であるため,本プロジェクトの目指すデータベース構築プログラムの開発と提供は困難である。しかしながら,PDFファイルから必要なデータをハンドコレクトする際にプログラムを用いて収集作業をアシストする方法を開発している。企業の公表した書類(PDFファイル)から手収集でデータベースを構築することはこの分野における研究ではそれなりの頻度で行われており,本研究での収集手法を適用することでその負担を軽減することができると思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
役員データベースの公開に関して大きな問題もなく継続して行えており,配当政策開示に関する論文投稿や新たなテーマへの着手も進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
役員情報データベースについて,XBRLベースでのデータ構築方法を確立し,より多くの人に利用可能となるように改善を進める。 配当政策開示に関しては現在R&Rの論文の再投稿を進め,さらに関連するトピックについて論文を執筆する。 スキルマトリックスに関しても開示要因やその経済的帰結に関する分析を進める。
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