研究課題/領域番号 |
21K13410
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
関下 弘樹 福山大学, 経済学部, 准教授 (30824601)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Outcome Based Approach / Outcome / Public Value / Value Creation / Performance Management / Accountability / Pablic Value / アウトカム / 価値創造 / 公共サービス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、成果(アウトカム)重視の公共サービス構築のための理論研究を行うもので、その目的は、自治体にアウトカムベースの価値創出フレームワークを提示することにある。公共サービスに多様なアクターが関与する時代にあって、公共サービスの価値の創出に着目し、そのプロセスの構築を通じた公共サービスのデザインと、価値創出の測定・評価手法を研究することで、自治法の「住民福祉の増進を図る」ための公共サービスの向上を企図する。価値創出においてプロセスの重要性を明らかにし、統合思考の援用や業績評価を通じ、公共サービスの再構築を提案し、最終的に自治体へアウトカムベースの公共サービスの価値創出フレームワークを提示する。
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研究実績の概要 |
本研究は、成果(アウトカム)重視の公共サービス構築のための理論研究を行うものである。その目的は、わが国地方自治体に、アウトカムベースの価値測定のフレームワークを提示することにある。 本研究では、アウトカムベースの公共サービス提供に関するフレームワーク構築とそのプロセスから産出された「価値」の測定の方法を見いだすことについて目的としている。フレームワークの構築では、公共サービス提供によって価値を創出することを踏まえ、これまでの研究成果を通じてサービス提供プロセスを「価値創出」を視点に問い直す。その上で、プロセスから産出された価値をどのような方法により測定するか、先行研究の結果からその手法について導出する。最終的に公共サービスの提供に関するフレームワークに、価値測定の機能をビルトインすることで、自律的な公共サービスのマネジメントの実現を企図している。 前年度の研究は、在外研究が実施できず全体的に遅滞していた。2022年度は、海外調査計画と合わせ、国内来日研究者へのアプローチを含め、研究内容を再構成した。すなわち、2022年8月、ノッティンガム・トレント大学ノッティンガム・ビジネススクール(NBU)のMartin Jones教授の来訪に合わせて、インタビュー調査を実施し、同年9月には、マンチェスター・メトロポリタン大学のRuss Glennon准教授の来訪に合わせる形で対面の機会を複数回確保し、インタビュー調査を実施した。その成果・示唆を得たこと踏まえて、2023年3月、英国への出張を行い、複数の関係者等からのヒアリング、意見聴取、討議を実施した。 加えて、論文投稿の前提となる、学会報告(国際公会計学会関西部会 関下弘樹「公共セクターにおけるOutcome-based approach:昨今の研究動向を中心に」)を2023年3月に実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症の拡大により、研究初年度は、予定していた海外への調査が実施できず(特に学内的な規制により海外渡航が極めて困難であった)、調査計画を大幅に変更することとなった。この時期、文献渉猟、先行研究分析、主要出版物の翻訳等に精力を傾けることとなった。その研究成果の一端については、Sekishita, H, Evaluation of Public Service Accountability in Japan: Focusing on the 4 Evaluation Model in the UK, KAPA Winter Conference 2022. および関下弘樹「公共セクターにおけるOutcome-based approach:昨今の研究動向を中心に」(国際公会計学会関西部会)の発表において結実したところである。現在は、2023年3月の訪英調査の結果をとりまとめ中である。この成果についても追って、論文等で発表したいと考えている。加えて、次回の訪英調査のスケジュール・調査デザインに着手中である。最終報告の全体のアウトライン、構造を検討しつつ、不足する情報や本研究課題において解決すべき課題を改めて精査し、調査内容に含めることとしている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度において、さらに1回訪英調査を予定している。その上で、論文1編以上の発表、学会での報告を予定している。最終的な成果を論文等として発表したいと考えている。
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