研究課題/領域番号 |
21K13428
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 大妻女子大学 (2023) 東京大学 (2022) 立教大学 (2021) |
研究代表者 |
李 美淑 大妻女子大学, 文学部, 准教授 (40767711)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | #MeToo / ジェンダー平等 / ジャーナリズム / インタビュー / メディア言説分析 / デジタル時代 / 民主主義 / テレビ・ドキュメンタリー / 報道制作過程 / MeToo / メディア労組 / ジャーナリズムの変容 / 東アジア / ジェンダー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、東アジア地域におけるポスト#MeToo時代のジャーナリズムの変容を、実証的かつ理論的に分析するものである。日本と韓国は、男女格差の度合いを示す「ジェンダー・ギャップ指数」で似通っており、ジェンダー平等に向けた課題を共に掲げている。#MeTooをきっかけとした、両社会におけるメディア労組の新たな議論と取り組みを資料調査および聞き取り調査を通じて実証的に分析する。また、近代自由主義思想を基にした既存のジャーナリズムに対する、グローバルかつデジタル時代における「公共/公共性」、「ジャーナリズム」の営為のもつ意味の変容を理論的に考察する。
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研究実績の概要 |
本研究は、#MeTooをきっかけとした「ポスト#MeToo」時代のジャーナリズムの変容を、メディア労組を中心とした議論と取り組みに注目し、実証的、理論的に考察し、東アジア地域の日韓における変容を比較社会学的な観点から考察することである。2023年度は、韓国女性記者協会を中心に、韓国のジャーナリズムにおけるジェンダー関連の取り組みについて資料整理とともに歴史社会学的な視点で研究することを目標としていた。 2023年度は、韓国女性記者協会で出された機関誌をスキャンし、協会長のインタビューができた。また、韓国の女性ジャーナリストへのインタビュー調査を通じて、#MeToo以降のバックラッシュのなかで、女性ジャーナリストが困難に立たされていることが確認できた。ジェンダーや性平等関連報道が難しくなっている現状や、オンラインハラスメントの問題なども確認できた。そのほか、2023年10月に始まった日韓の女性記者たちの交流が2024年1月に日本でも行われた。研究者として参加し、依然としてジェンダー平等に向けた両社会の高い関心を確認できた。交流会については、『週刊金曜日』のメディアウオッチというコラムの記事としてまとめることができた。(「『男の組織』からの脱却目指す」『週刊金曜日』2024年2月9日)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
韓国での調査活動を論文などの研究実績として出すことができず、日本における調査活動も十分に行えなかった。2023年度は、現所属の大学機関での初めての年で、授業準備を含め、大学での教育や業務に慣れることに精一杯であった。韓国への出張はできたものの、調査活動の結果の分析や論文作成までに至らず、じっくり研究に取り込めなかった点を反省している。インタビュー調査及び収集した文献の整理、分析、そして成果の発表に向けて、今後より集中して取り込めるようにしていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、これまで韓国での調査活動の結果を論文などにまとめつつ、日本での調査活動にも力を入れる予定である。2024年度の前半は韓国での研究活動をまとめることに集中し、後半は日本でのインタビュー調査を中心に、#MeToo以降の日本のジャーナリズムの変動を分析していく。
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