研究課題/領域番号 |
21K13434
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
中尾 元 追手門学院大学, 経営学部, 講師 (70846485)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | サブカルチャー / 社会構築主義 / 逸脱論 / 中心・周縁 / 自己言説 / サブジェクト・ポジション / 幸福感 / 周辺化 / ラベリング理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はサブカルチャーの「担い手」たち(消費者・ファンという受容者やイベント製作者・作品の二次創作者といった準製作者)について混合研究法により様々な「オタクさ」の言説や人々の自己意識、そして幸福感について検討をする。質的研究(エスノグラフィーやオンライン含む調査的面接)及び量的研究(質問紙調査)により、ヨーロッパや北米、東アジアでの「オタク」と呼ばれる(ないし自認する)人々の「立ち現れ」に迫る。主に①「担い手」たちの繋がりの記述的検討、②対話的自己理論に基づく「私はオタクではないんですけど」の言説分析である。社会の中心性や人々の周辺化の意識につき、「普通さ」が生み出されるメカニズムを検討する。
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研究実績の概要 |
「オタクさ」の言説や自己意識に関して、研究実績の概要の第一は、アイデンティティに関する理論的な検討であった。今後更なる検討が可能な視座として、Film study (映画学)におけるpositioning theoryというものがあった。アイデンティティという用語よりも、より相互構成の観点を強調する意味で、subject position といった用語での検討が近年なされていることが明らかとなった。第二は、テーマに関した具体的な現れとして、サブカルチャーの拠点に関するフィールドワークを行った。オンラインでの聞き取りや問い合わせも含め、東京・秋葉原や大阪・日本橋などのサブカルの拠点地のフィールド調査や、Fan Expoといった国際的なファンの集まりのフィールド調査を行うことができた。この調査を通して、人々が親近感を抱いた形で参加をする「居場所」の検討を行った。とりわけ、Discordなどのオンライン上のプラットフォームでの人々の関わりを検討することを通し、近年言われるaffinity space (「親近感を持つ空間・場所」の意味)という概念について、サブカルのファンの居場所論や場所への愛着、そして何らかの媒介物(ポータル)を持ったうえでの場所への参加について、検討を行った。この「親近感を持つ空間・場所」を意味するaffinity spaceという概念を軸に、社会的包摂(social inclusion)の観点からみる、コスプレや他者性、異文化性への受容や、唯一性(固有性)の観点からみる、「その場所・土地にいかないとそのイベントや人々に会えない」という観点について考察を進めることができた。同様に、「ポータル」といった、人々が参加する際の「媒介物」(物質的なものの場合もあるし、象徴的なものの場合もある)を持ち寄った形で参加するという観点も重要となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フィールド調査や、一部オンラインでの方法を交えた聞き取り調査等を行うことができたため、おおむね順調に進んでいると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、Covid-19の影響により開催が延期されていた国内外のコミコン(comic convention)等でのフィールドワークや聞き取り調査を更に推進し、同時に可能な限りオンラインでの質問紙調査を行う。
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